シャープと言えば、「目のつけどころがシャープ」というコピーで一世風靡し、近年はその企業業績が世間を騒がせている関西系の大企業だ。大阪の北畠が故郷である筆者は、同社生誕の地のそばに住んでいた関係で、小学校の社会科見学で必ず訪問するのがシャープだった。電子手帳の「ザウルス」や海外版の「Wizard」にも大変お世話になった。
そんなシャープが、一瞬「ザウルスの再来か」と思わせる手書きの「電子ノート」なるものを発表した。周囲のITガジェット・ユーザーの反対も退け、あまのじゃくな筆者は電子ノートを発売前からウェブで予約。発売日には速攻で入手していたのは言うまでもない。そして、その日から悪戦苦闘、自問自答する怒涛の一週間が過ぎ去った。
紙のシステム手帳をデジタル化?
一部で噂の電子ノートは、付属の専用スタイラスで縦横600×800ドット(筆記エリアは600×700ドット)の液晶ディスプレー上に、自由自在に文字や絵を筆記できる。旧来の電子手帳にあった「手書きメモ帳」部分だけを、最新の技術を用いて実現したハードウエアだ。ただし、手書き文字認識機能やかな漢字変換機能、辞書などは一切搭載していない。漢字の知識が露骨に出てしまう、昨今まれにみる、ある意味スグレモノなのだ。
本体以外の付属品は、専用スタイラスに専用カバー、充電およびパソコンとの画像データのやり取りに使うUSBケーブル、そして簡単な操作説明書の4点だ。電子ノートの本体裏側には、専用カバーに取り付けるための大きなクリップがついており、カバーの袋部分にクリップをスライドインさせることで、簡単に固定できる。似た構造なら専用カバー以外にも取り付けられそうだ。
メモリー容量的には、約1000ページ分のメモが保存できるらしい。1000枚のメモをいつでもどこでも、即座に自由に書き込んでは任意のノートにとじ、好きなタイトル表紙を付けて、タブ分類で簡単な管理ができる。おそらく商品企画担当者のイメージは、アナログのシステム手帳をウルトラ大容量に拡大したモノなのだろう。
最近の筆者は、スケジュール管理はスマホやタブレット上のアプリに、メモは紙の大学ノートに完全移行した。だが、日本で初めてシステム手帳「ファイロファックス」が輸入販売された頃は、某ネット上で「システム手帳・フォーラム」の運営をお手伝いもしていた。「電子ノート」の目指した方向性や、リフィル系アナログノートの良し悪しも、少しは理解しているつもりだ。
発表後、一部のネット上では「電子ノート」に関する賛否両論が沸き起こったが、両者の言い分は筆者にもそれなりに理解できる内容だった。実際の電子ノートは、筆者愛用のスマホである「GALAXY Note II」より大きく、昨今売れ筋の電子ブックリーダー「Kindle Fire HD」より一回り小さい。重さは315g(カバー、スタイラスを含む)。本体だけなら210gとかなり軽量だ。
「戦略的衝動買い」とは?
そもそも「衝動買い」という行動に「戦略」があるとは思えないが、多くの場合、人は衝動買いの理由を後付けで探す必要性に迫られることも多い。
それは時に同居人に対する論理的な言い訳探しだったり、自分自身に対する説得工作であることもある。このコラムでは、筆者が思わず買ってしまったピンからキリまでの商品を読者の方々にご紹介し、読者の早まった行動を抑制したり、時には火に油を注ぐ結果になれば幸いである(連載目次はこちら)。
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