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Apple Geeks 第100回

2013年のApple製品を考える

2013年01月11日 11時00分更新

文● 海上忍(@u_shinobuTELAS

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ウェアラブルデバイスが登場する!?

 第79回「iPhone 4S/新iPadが採用、「Bluetooth 4.0+HS」とは?」でも取り上げたが、iPhone 4S以降のiOSデバイスは、近距離無線通信規格「Bluetooth 4.0+HS」に対応している。正式な規格ではなく、従来比大幅に省電力化された「Bluetooth 4.0」と、最大24Mbpsの高速通信を実現した「Bluetooth 3.0+HS」の両規格をサポートするという意味合いの言葉であり、要は「速くて省エネ」なBluetooth最新版だ。

 どちらのバージョンがMacやiOSデバイスに新しいエクスペリエンスをもたらすかといえば、おそらく前者「4.0」のほうだろう。高速な「3.0+HS」も重宝するが、従来40秒かかった写真の転送が10秒に短縮されたところで、使い方にまでは影響しない。

 しかし、「4.0」の省エネ能力は違う。通信速度は最大1Mbpsと速くはないが、徹底した省エネ指向により、バッテリー消費量を大幅に減らせるのだ。これは、プッシュ通知やメッセージの着信を知らせるなど、腕時計や他のデジタルガジェットと断続的に通信する用途に適している。

 そう、Bluetooth 4.0は、小さなデータをときどき送受信する用途に適している。すでにカシオ計算機の「G-SHOCK」(GB-6900AA)やソニーの「SmartWatch」など、スマートフォンと連携可能なウェアラブルデバイスは存在するが、Appleはそうしたデバイスを出していない。

「G-SHOCK GB-6900AA」

2012年に発売されたソニーの「SmartWatch」。こちらはAndroid端末(Xperia)とBluetoothで連携している

 そのようなカテゴリーにAppleが手を出さない可能性もあるが、このままでは縮小傾向が予想されるiPod nano/shuffleをどうするか。Bluetooth 4.0がその鍵となるような気がしてならない。

無線LAN規格「802.11ac」対応はガチ!?

 確度が高い新採用技術があるとすれば、それは「IEEE 802.11ac」だろう。これまでAppleは最新の無線LAN規格を積極的に採用しており、実際「AirMac Extreme」はドラフト段階のIEEE 802.11nに対応した過去がある。すでにBroadcomがIEEE802.11ac対応チップセットを発表していることもあり、安定供給のメドが立ち次第MacやiOSデバイスに搭載される可能性は高い。日本では総務省の認可を待つ必要があるが、2013年中には利用可能になると見られており、楽観視してもよさそうだ。

「AirMac Extreme」はドラフト段階のIEEE 802.11nに対応した過去があり、「IEEE 802.11ac」も積極的にサポートする可能性がある

システム情報に「IEEE 802.11ac」の文字を確認できる日は、2013年中にやってくる?


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