このページの本文へ

1カートリッジでスマートフォンを2週間運用

噂のモバイル“燃料電池”バッテリー「Nectar」に触れた!

2013年01月11日 11時00分更新

文● 鈴木淳也(Junya Suzuki)

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 携帯電話の進化はモバイルの可能性を大いに切り開いた一方で、バッテリー駆動時間の減少という状況に直面している。プロセッサーや無線通信速度の高速化が実現する一方で、それを支えるバッテリー技術の革新がほとんど進んでいないからだ。ゆえに、スマートフォンなどをヘビーに利用するユーザーは、スペアバッテリーや外部バッテリーの持ち歩きが必須となりつつある。だが、これらバッテリーも常日頃の充電が必要で、わずらわしさを感じるユーザーも多いはず。

 今回CES 2013に展示されていた「Nectar Mobile Power System」は、一般ユーザー向けの「燃料電池を使ったモバイルバッテリー」であり、1回のカートリッジ交換で一般的なスマートフォンであれば2週間程度の連続使用を可能にする発電容量があるという。

CES Unveiledでのデモ風景。iPhoneなど各種モバイルデバイスの充電デモストレーションが行なわれていた

1カートリッジで2週間運用が可能な燃料電池

 このNectar Mobile Power Systemを開発したのは、米マサチューセッツ州ボストン郊外のウィルミントン(Wilmington)に拠点を構えるLilliputian Systems。同デバイスは「発電を行なって電源を供給している本体」と「燃料電池の入ったカートリッジ」の2つのパーツから構成されている。

 本体に「Nectar Pod Power Cartridge」と呼ばれるカートリッジを挿入すると電源の出力が可能になり、本体に据え付けられたUSB 2.0を介して5V/2.5W出力の電力が供給される。最大の特徴は1カートリッジあたり発電容量55000mWh(11000mAh)という大容量ながら(通常のスマートフォンバッテリーの10倍の容量)、本体重量は200gと軽量な点にある。カートリッジ自体は35g程度なので、ほとんどは発電機構のある本体側の重量なのだが、モバイルバッテリーとしてはおなじみのエネループ(中容量タイプ)が150g前後の重量であることを考えれば、それよりわずかに重い程度ということになる。

サイズはこのような感じ。同サイズのリチウムイオンバッテリーと比較して「サイズなり」という程度の重量

 カートリッジは燃料電池ということもあり、使い切ったら廃棄して交換すればいい。カートリッジの値段は9.99ドル(約873円)。底面の白いプラスチック部分から残りの液体燃料の容量でバッテリー残量が分かるため、それを目安とするといいだろう。なお、ブタンのような炭化水素系燃料を使って発電するため、定期的にガスが発生する。この排気口が本体に1つあるUSB 2.0ポートの横に配置されており、密閉空間での利用にならないように気を付けたい。発熱は本体がわずかに熱くなる程度で、カバンなどに入れて持ち歩いても問題ないようだ。

カートリッジ底面の半透明部分(液体燃料の残量から発電残量が分かる)、USB 2.0ポート、発電後に発生するガスの排気口

 また大きなポイントとして、ICAO(UN International Civil Aviation Organization)やIATA(International Air Transport Association)、米運輸省(U.S. Department of Transportation)による承認を受けており、飛行機などに問題なく持ち込める点が挙げられる。これは旅行者にとって大きなメリットだ。

米国外での販売は未定、
購入希望者は夏以降にBrookstone経由での入手を

 購入に際しては全米リテーラーのBrookstoneで販売されるため、今年夏以降にこれら店舗での購入を検討するといいだろう。Brookstoneではすでにオンラインでの事前注文を受け付け始めており、Nectar Mobile Power System本体が299.99ドル(約2万6445円)、カートリッジ(2本セット)が19.99ドル(約1762円)での販売価格と提示されている。

 なお、Brookstoneではシステム本体の出荷日を今年7月5日、カートリッジの出荷日を5月15日と設定しており、両者に食い違いがある。おそらくはウェブサイトでのカートリッジ側の登録情報にミスがある可能性が考えられる。

 Lilliputian Systems担当者の説明によれば、現在は米国での先行発売という形で、販売代理店としてBrookstoneが名乗りを挙げたことがパートナー選定の理由だとしている。現在世界各国で販売代理店を探している最中で、パートナー提携が決定しだい順次発表していくとのこと。そのため日本を含む米国以外の地域での販売計画は未定で、もしNectar Mobile Power Systemを早期に入手したいと考える方がいるのであれば、米国でBrookstone経由での購入を試してみるといいだろう。


■関連サイト

カテゴリートップへ

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ピックアップ

富士通パソコンFMVの直販サイト富士通 WEB MART