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年末恒例!今年のドメイン名ニュース ― 第5回

JPドメイン名を管理運用するJPRSが発表

児童ポルノ対策もランキング!2012年「ドメイン名重要ニュース」

2013年01月09日 06時00分更新

文● 渡瀬圭一

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 2012年12月18日、JPドメイン名を管理運用する「日本レジストリサービス(JPRS)」が、恒例となっている2012年度版の「ドメイン名重要ニュース」を発表した。JPRSのドメインネームニュース担当者が選んだ今年の話題とは?

1位 都道府県型JPドメイン名の新設

 今年の1位は、「都道府県型JPドメイン名」の新設。都道府県型JPドメイン名は、「○○○.hokkaido.jp」「○○○.tokyo.jp」「○○○.nagasaki.jp」のように、その構造に全国47都道府県の名称を含むドメイン名である。JPドメイン名にはこれまで都道府県名と市区町村名による「地域型JPドメイン名」が存在したが、改善要望などを受け再構築に関する検討を重ねた結果「都道府県型JPドメイン名」の新設に至った。これに伴い、「地域型JPドメイン名」の新規登録受け付けは2012年3月31日をもって終了している。

2012年トップは「都道府県型JPドメイン名の新設」に

 「都道府県型JPドメイン名」は、第3レベルドメインへの登録となる。汎用JPドメイン名と同様、ASCII・日本語のどちらも登録でき、日本国内に住所を持つ個人・組織であればいくつでも登録が可能になった。

 ちなみに、地域に根差したドメイン名としては今年の「ドメイン名重要ニュース」で2位となった新gTLDで、「.tokyo」や「.kyoto」といった都市名のTLDがICANNに対し申請されている。ただし、新gTLDプログラムはまだ進行中であり、最終的にどうなるかははっきりしていない。この件については、明確になった時点であらためて説明する。

2位 ICANNが新gTLD申請の受け付けを実施

 2位には、ICANNが2012年1月12日から5月30日までの間、新gTLD申請の受け付けを実施したことが取り上げられた。ICANNによるgTLDの導入プロセスはこれまでに2回実施されているが、いずれも導入するgTLDの数や種類に制限が設けられていた。しかし、今回のプロセスでは導入するgTLDの数や種類に制限が設けられておらず、企業名やブランド名、一般名詞、地理的名称などによるgTLDの申請も可能となった。そのため、ICANNに提出された申請の総数は日本からの71件を含め、合計1930件にのぼったとのことだ。

 申請文字列の競合や、各国政府(GAC)からの早期警告が「GAC Early Warning」として公開されるなどしているため、最終的な申請は1930件よりも少なくなると考えられる。それにしても、これだけの数のTLDが新設されるのはインターネットの世界で初めての経験である。インターネットの基盤を支えるDNSへの影響が気になるという技術者の方も多いのではないだろうか。

ccTLDとgTLD

 トップレベルドメイン名(TLD)には、大きく、国や地域ごとに割り当てられた「ccTLD」、国や地域によらない「gTLD」の2種類がある。特に気にしなければ、その文字列が好きか嫌いか、あるいは語呂がよいか悪いかなど、時として安易に考えてしまいがちだが、その実体には大きな開きがあることを知っておくべきだ。

 特に重要な要素として、ccTLDは国や地域ごとに異なる事情に対応するために、管理運用を担う各レジストリが大きな裁量権を持つが、gTLDはその管理運用に際し、ICANNとの契約内容に従う必要があるといったことが挙げられる。ICANNにおけるgTLDポリシー策定関連の資料がJPNICのWebサイト「ICANNにおけるgTLDポリシー策定関連資料」などにまとめられているので参考にしてほしい。

 ここで悩ましいのは、たとえば「.osaka」、「.kyoto」、「.tokyo」などといった地名を使ったgTLDが承認された場合、同じような名前でありながら異なる登録ポリシーが準備される可能性がありうる点である。ドメイン名としては日本の地名に由来しているとしても、その実体はgTLDにほかならない。大事なのは、国や地域ごとに割り当てられるccTLDと、それを前提としないgTLDではさまざまな点が異なることをユーザーがよく理解しておくことであろう。

(次ページ、「第3位 大手通信事業者も児童ポルノのDNSブロッキングを開始」に続く)


 

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