荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第285回

泣く泣くお蔵入りした2012年の猫写真を大公開！

遠出したときに撮った猫写真大放出！

　日帰りだったり宿泊だったりでちょっと遠出するとかならず猫を探す……というのは正しくないな。普通に遠出するんだけど、猫を見つけたら必ず撮るって感じ。

　そんな中から掲載しそびれた写真を。

お店の前に陣取ってる猫。番犬ならぬ番猫という感じだが、もちろん、番犬の代わりにはなりません（2012年9月 オリンパス OM-D E-M5）

　まずは鎌倉の段葛近くにあったお店。鎌倉をぶらぶらしてさて帰ろうかと駅に向かう途中で見つけたのだ。お昼休みで店がまだ閉まっているのだけど、その前に猫が1匹くつろいでいたのである。戸の奥にお店の人がちょっと見えるのがまたいい。

　こういう人間の生活の中でくつろいでる猫の姿ってけっこう好き。

　お次は箱根。駅に向かってぶらぶらと川沿いを歩いてたら、おうちの植木鉢の横で気持ちよさそうに寝てるネコがいたので撮っていたのである。

気持ちよさそうに眠る猫。堤防沿いのおうちで人通りが少ないこともあってすごく無防備。手を伸ばしたら届きそうな距離だったのだけど、ぴくりともせず寝てたのでそのままそっとしておきました（2012年9月 オリンパス OM-D E-M5）

　そしたら右手の方で何かが動く気配がする。ぱっと顔を向けると、そこに白黒の可愛い猫発見。でも警戒心が強くて、目があった途端にきびすを返して奥に隠れちゃったのだ。

ちょこんと顔を出してこっちの様子を伺ってる。顔が不安げだけど、単にそういう顔なんだと思う。そこがまた可愛いのだけど（2012年9月 オリンパス OM-D E-M5）

　ああ、残念、と通り過ぎようとすると、なんと、反対側の塀の隙間から顔を出してこっちをじーっと見てるではないか。

　その家はちょっとした谷地に張り出した格好になっていて、猫の向こうは谷底って感じがいい。

　最後はゆるい写真を、ってことでつい先日撮ったうちの猫。

　タンスの上に置いてある猫ベッドで「大五郎」が寝てたんだけど、どんな寝方をしていたのやら、だんだんとはみ出してきて、今にも落ちそうなのである。その落ちそうな感じがおかしくて、あわててカメラを取りに戻って、起こさないようこっそりと写真。

今にも落ちそうな「大五郎」。でも寝てるので気づきません。直してあげる前にもちろん撮影です（2012年12月 オリンパス XZ-2）

　このままずっと観察して、猫ベッドごとドテッと落ちる瞬間を待ってようかと思ったのだけど、さすがにそれは趣味が悪いと思って直してあげました。

　ただ、ときどき、猫ベッドが床に落ちてることがあって、原因はこれだったのかもしれない。

　警戒心が強かったり無防備だったり、やっぱり猫は面白いのだ。

　というわけで、よいお年を。

筆者紹介─荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイ ン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩で、天気がいい日は自転車で都内を走りながらネコを探す日々。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい！』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』（ソフトバンク新書）。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/