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急増するGoogleアカウント乗っ取りに対策を!

わかりやすく解説 あなたのGmailを「2段階認証」で守れ!

2012年12月28日 12時00分更新

文● 鈴木淳也

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 この「アプリケーション固有のパスワード」は、複数作成することが可能だし、ひとつのパスワードを複数のデバイスやアプリで共有することも可能だ。「ID」+「アプリケーション固有のパスワード」の組み合わせでログインできるため、設定次第ではひとつのサービスにログインするのに、複数のパスワードを利用しても問題ない。

 ひとつの固有パスワードを作成して複数のサービスで使い回すのもいいが、デバイスごとにパスワードを用意しておくメリットもある。もし盗難などでデバイスを紛失してしまった場合、該当するデバイスのパスワードを削除してしまえば、端末からサービスへのログインを防げるので、セキュリティを向上させられる。

 具体的なデバイスごとの設定方法は簡単。Googleサービスへのログインで使用していたパスワードを、「アプリケーション固有のパスワード」に変更するだけだ。これでiPhoneやiPadでも、問題なくGmailが受信できる。パソコン用のメールクライアントでも同様だ。

 Windows 8の場合、MicrosoftアカウントにGoogleアカウントの情報を登録する形になっているため、「メール」「ピープル」といったGoogleサービスと連携するアプリを起動した状態で、「設定」チャームから「アカウント」を選び、Googleログインのパスワードを「アプリケーション固有のパスワード」に変更すればいい。

認証コード受信用の携帯電話が
使えない場合はどうする?

 この2段階認証だが、認証コード受信に設定した携帯電話が故障や盗難で利用できなくなったり、圏外や海外にいるといった理由で利用できないケースも想定される。そこでGoogleでは、オフラインでも認証コードが利用できる方法を用意している。

バックアップ確認コードの利用

 2段階認証設定画面で「印刷用バックアップコード」という項目がある。ここで「バックアップコードを表示」のリンクをクリックすると、別ウインドウで8桁の数字が10組表示される。これがバックアップ確認コードで、各コードは「1回だけ」認証コードとして利用できる。

「バックアップ確認コードを表示」をクリックすると(左、赤枠内)、別ウインドウで8桁の数字が10組表示される。あらかじめ印刷やメモをとっておき、認証コードの入力を求められた際に利用しよう

 バックアップ確認コードは印刷して財布などに入れておくもよし、写真に撮っておいて残しておくもよし。コードはいつでも生成できるため、使い切ったときや古くなったときなどは、適時新しいものにリフレッシュしておこう。

Google Authenticatorアプリの利用

オフラインでも認証コードを入手できる「Google Authenticator」(画面はiOS版)。画面に出ている数字が、一定時間で変化する使い捨ての認証コード

 2段階認証で必要となる認証コードを、オフラインで生成する「Google Authenticator」というアプリもある。現時点ではAndroid版と、iOS版、BlackBerry版の3種類が、それぞれのアプリストアで配信されている。

起動するとアカウント情報の設定を求められる(画面はAndroid版)

設定方法は、アカウント名+キーワードの入力か、2次元バーコードのスキャンによる

 アプリをダウンロード後に実行すると、まずアカウントの設定が要求される。「Googleアカウント名+(システムに与えられた)キーワードの入力」、または「バーコード(QRコード)の読み取り」で設定が可能だ。バーコードを選択した場合、2段階認証設定画面で表示される2次元バーコードを、携帯電話のカメラを使って読み込ませる。カメラを持たない機種ではキーワード入力を利用する)。

パソコンで2次元バーコードを表示させたところ。設定画面で「モバイルアプリケーション」のリンクをクリックすれば、このウインドウが表示される

設定が完了すると6桁の数字が表示される。時間単位で更新され、複数アカウントを同時処理も可能

 すると自動的に設定が完了して、6桁の数字が一定時間ごとに変化する形で表示される。いわゆる「ワンタイムパスワード」と呼ばれるものだ。一定時間で変化するパスワード(トークン)の解析は難しく、2段階認証がセキュリティ的に強力な理由がここにある。完璧ではないものの、単純なID+パスワードの組み合わせよりは安全なはずだ。

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