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塩田紳二のWindows 8 IN-N-OUT 第31回

Windows 8の無線LANをコマンドラインで細かく制御

2012年12月28日 12時00分更新

文● 塩田紳二

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 Windows 8で大きく変わった要素に、無線LANの設定がある。今回はWindows 8での無線LANの設定に関するテクニックについて解説しよう。

いくつかの無線LANに関する設定が
なくなったWindows 8

 Windows 7で無線LANを設定する際には、主に通知領域のアイコンやコントロールパネルから「ネットワークと共有センター」を開いていた。それがWindows 8では、「設定」チャーム、ネットワークと共有センター、PC設定の「ワイヤレス」と3ヵ所に別れている。また、ネットワークと共有センターが変更され、無線LANの優先順位設定やネットワークの場所(パブリックやプライベートなど)の設定がなくなったり、他の場所に移された。

Windows 8の無線LAN設定は3ヵ所に分かれて存在する。左上はコントロールパネル内の「ネットワークと共有センター」、右上は「設定」チャームの無線接続、左下は設定チャームから開く「PC設定」のワイヤレス。重複する設定がある一方で場所が変わった設定もあり、いささかわかりにくい

 そのうち、アクセスポイントの優先順位などの設定は、GUI操作ができなくなり、Windowsが自動で判断するようになった。「実際には優先順位設定が必要になる場面はあまりなく、ほとんど使われていない」という判断なのだろう。Windows 8では、アクセスポイントに対する自動接続の可否を個別に設定できるため、優先順位を付ける必要がない場合もある。また、Windows 8からは3Gなどの携帯電話系の通信(モバイルブロードバンド接続)を、無線LANと同じようにネットワークの一種として扱うため、単純な優先順位付けだけでは、問題が生じる可能性がある。

 そうは言っても、アクセスポイントの優先順位設定の機能自体は残っていて、コマンドプロンプトで設定が可能だ。こうした無線LANの設定を、コマンドプロンプトの「netsh」コマンドを使って行なってみる。

netshの操作方法

 netshコマンドとは、ネットワーク関連の機能を設定するものだ。OSの設定に関わるので、利用するにはコマンドプロンプトを「管理者」として実行する必要がある。

 コマンドプロンプトに「netsh」と入力してEnterキーを押すと、netshが起動してコマンド入力モードに変わる。netshでは状態表示に「show」コマンド、値の設定などに「set」コマンドを使うなど、基本的な操作コマンドを統一している。しかし設定項目が多数あるため、設定対象を「コンテキスト」として選択するようになっている。

 コンテキストにはipv4、ipv6、lan、wlan、firewall、dhcpclientなどがあり、まずはコンテキストを選択することが、最初の作業となる。なおコンテキストによっては、さらに複数のコンテキストを含む場合がある。まずは「Help」コマンドを使って、利用できるコマンドやコンテキストを調べよう。コンテキストを選択するには、コンテキスト名をコマンドとして入力すればよい。

 コンテキストを選択したら、値などの設定には「set」コマンドを使い、「show」コマンドで設定状態を確認する、何かを追加するのは「add」コマンド、削除するのは「delete」コマンドと、基本の4つのコマンドを使うことになる。

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