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2014年を目標に実用化を目指す

世界初! セコムが自律型の小型飛行監視ロボットを開発

2012年12月26日 19時00分更新

文● 大河原克行

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防犯用自律型小型飛行監視ロボット(試作機)の動作の様子。飛行台車は、測量用UAV(無人航空機/Unmanned Aerial Vehicle)で知られるドイツAscending Technologies GmbH製のものを使用。レーザーセンサーで不審者の位置を検出すると、無線通信により小型飛行監視ロボットが位置情報を受信。これを受けて自動航行を開始し、レーザーセンシングおよび画像認識により対象に接近し、画像を撮影して自動送信。セコム・コントロールセンターに通報する。小型飛行監視ロボットは、不審者が敷地内から出ると、充電可能な台座に自動的に戻る

自律飛行する監視ロボットが不審者を追跡し、鮮明に撮影

 セコムは、民間防犯用としては世界初となる小型飛行監視ロボットの試作機を開発。2014年を目標に実用化すると発表した。

 同社の遠隔画像監視システム「セコムAX」や「セコムIX」などで培ってきた画像認識技術や画像分析技術のほか、屋外巡回監視ロボット「セコムロボットX」や屋外侵入監視センサー「レーザーセンサー」で活用したセンシング技術、さらにはロボット技術などを活用。自律飛行する監視ロボットが、企業の敷地や夜間の店舗駐車場などに侵入した不審者を追跡し、犯人の特徴を確実に捉え、鮮明な画像で記録可能という。

小型飛行監視ロボット

 セコムが提供するオンライン・セキュリティシステムと組み合わせることで、異常発見から対応までの時間をより短縮化し、犯罪を抑止できるとしている。

 具体的には、契約した敷地内を対象に飛行監視する仕組みとしており、レーザーセンサーで不審者などの位置を検出すると、無線通信により小型飛行監視ロボットが位置情報を受信。これを受けて自動航行を開始し、レーザーセンシングおよび画像認識により対象に接近し、画像を撮影して自動送信。セコム・コントロールセンターに通報される。

飛行する小型飛行監視ロボット

 レーザーセンサーによる検知は、1分間に30回の頻度で実行。タグを持っている人は不審者から除かれる。また不審対象物が自動車の場合には、小型飛行監視ロボットがナンバープレート部分を撮影するように自動的に回り込むほか、不審者が小型飛行監視ロボットに向かってきた場合にも一定の距離をとりながら旋回する。また、不審者が建物に侵入した場合には、侵入場所にホバリングして待機し、出てきたところを撮影するといった機能や、不審者の逃走手段や逃走方向なども撮影できる機能も備える。

敷地内に設置するレーザーセンサー

レーザーセンサーから検知されないように所有者などが持つタグ

 さらに、夜間においても、小型飛行監視ロボットが搭載しているLED照明を利用し、ナンバープレートや人の顔を撮影できるという。

不審な車の後ろに回り込んでナンバープレートを撮影する

小型飛行監視ロボットが撮影した不審な自動車のナンバープレート

犯人とは一定の距離を持って旋回する

小型飛行監視ロボットから撮影した不審者の映像

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