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塩田紳二のWindows 8 IN-N-OUT 第29回

周辺機器・アプリがWindows 8/RTで動くか確認する方法

2012年12月13日 12時00分更新

文● 塩田紳二

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互換性情報のもうひとつの情報収集方法

アップグレードアシスタントはEXE形式でダウンロードされ、そのまま実行でき、インストール作業は不要

 まだWindows 8にアップグレードしていないとか、Windows 7が動いているマシンがあるという場合には、マイクロソフトが提供している「アップグレードアシスタント」を使う方法がある。これは、Windows 7からWindows 8へのアップグレードの際に、アプリケーションや周辺機器の互換性チェックを行なうツールだ。利用したい周辺機器やアプリケーションがインストールされているWindows 7マシンでアップグレードアシスタントを実行すれば、互換性に関する情報が事前に得られるわけだ。

 互換性をチェックしたい周辺機器を接続し、調べたいアプリケーションがインストールされていることを確認したら、こちらのURLからアップグレードアシスタントを入手して実行する。ディスクのスキャンなどが行なわれるので多少時間はかかるが、しばらくまてば、互換性レポートが作成される。

アップグレードアシスタントの表示する互換性レポート。互換性レポートを保存するHTML形式のファイル(右)が作られる

Windows RTの互換性はどうなっている?

 最後にWindows RTの周辺機器に対する互換性についても触れておこう。Windows RTの互換性情報は、前述の互換性センターで入手可能だ。ページ右上で「Windows RT」を選択して、周辺機器の情報を探せばいい。

 ただしWindows RTの互換性には、いくつかの制限がある。まず何度も言われていることだが、Windows RTはどのような種類のデスクトップアプリケーションの、インストールも実行も許していない。実行できるのは最初から入っているプログラムだけだ。

 もうひとつ、Windows RTはWindows 8のインボックスドライバー(製品パッケージに含まれるドライバー)の「一部」しかサポートしていない。そのため互換性があるといっても、マウスやキーボードなら基本的な機能に限られて、メーカー独自の拡張機能(例えばマウスの特殊ボタンやキーボードの特殊な機能キーなど)は利用できない。マイクロソフトが作成したドライバーの範囲でのみ、Windows RTでの周辺機器は動作する。

 原則として、インターネットからプログラムファイルをダウンロードして動作するような周辺機器は、Windows RTでは基本的にダメと考えていい。普通のPCでなにもせずに接続して、基本機能が動くようなマスストレージデバイス(USBメモリーやUSB HDD)や、MTPデバイス(音楽プレーヤーや一部のスマートフォン、デジタルカメラなど)、前述のキーボードやマウスなどは動作する。逆にCD/DVDドライブは、コンテンツ再生や書き込みはまったくサポートされない。唯一可能なのはデータディスクの読み込みのみである。

 また無線/有線のネットワークインターフェースアダプターや、ウェブカメラなども原則利用できない。逆に、ネットワーク経由やBluetooth経由で接続できる周辺機器は、利用できる可能性が高い。DLNA関連機器やNASなどだ。多機能プリンターも、ネットワーク経由の印刷やスキャンはサポートするが、FAX送受信などはサポートしない。

 Windows RTは、Windows 8に非常によく似た環境だが、Windows 8そのものではないということだ。USB周辺機器に関しては接続できる機器は多いが、利用できない機器も少なくない。原則としてWindows RTでは、USBに周辺機器を装着して機能拡張するようなことはできないと考えたほうがよく、過大な期待は禁物である。

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