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通信量急増でEricssonが分析する携帯事業者の課題と対策

2012年12月11日 14時30分更新

文● 末岡洋子

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 通信インフラ大手のEricssonは11月21日、ブラジル・サンパウロで年次イベント「Ericsson Business Forum 2012」を開催。モバイル市場のトレンドや同社の技術戦略を明かした。最新のデータによると、スマートフォンが牽引しデータトラフィックはこの1年で倍増しているという。

ようやく2GのGSM/EDGEがピークアウトし、3Gが本格化している

データトラフィックが1年で倍増
急ピッチで進むLTEロールアウト

 Ericssonは会期中、半期に一度公開するモバイル市場についての動向調査「Mobility Report」を発表した。世界のモバイルトラフィックでデータと音声の逆転が起こったのが2009年、その後データトラフィックは右肩上がりで成長を続けている。

 2012年第3四半期、データトラフィックは月900PB(ペタバイト)に到達、前年同期から2倍以上の増加となった。「音声はノイズにすぎない」とEricssonのCTO、Ulf Ewaldsson氏は述べる。

EricssonのCTOであるUlf Ewaldsson氏

 同期のモバイルサービス契約数は64億。主として中国などアジア、アフリカ、ラテンアメリカが新規加入の推進役となっている。Ericssonではモバイルサービスの契約数が2012年末には66億に、2018年には93億に達すると予想している。

 端末カテゴリー別では、スマートフォンが成長しており、スマートフォン契約は2012年に11億に、2018年には3倍の33億に到達すると予想している。2018年のデータトラフィックは2012年の12倍になると予想するが、そのうちスマートフォンだけでみると成長率は14倍となる。すでに同社が世界のオペレーターが提供するネットワークの半分をスマートフォンが占めているとのことだ。

 これらのトラフィックを支えるネットワーク側では、世代交代のペースが加速しつつあるようだ。長いこと主流だった2G(GSM/EDGE)の契約数は2013年をピークに減少に入り、代わって3G(W-CDMA/HSPA)が主流の通信規格となる。3Gは世界的にみると、現在でもロールアウトやHSPAへのアップグレードが続いている。人口カバー率としては、3Gが10年がかりでやっと5割に達したところだが、2009年末にスタートしたばかりのLTEは2017年には5割に達すると予想している。

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