Windows 8の位置検索取得機能は
GPSがないとまだ不正確
Windows 8では「Windows位置情報取得機能」が搭載された。Windows 7から「Windows Sensor and Location」APIが導入されたが、当時このAPIに対応したGPSは、数えるほどしかなかった。
Windows 8搭載PCにGPSが内蔵されていれば問題ないのだが、今回の検証機(IdeaPad Yoga 13)にはGPSが入っておらず、そもそもGPSは屋内では位置情報を取得しにくい。
Windows位置情報取得機能は、IPアドレスやWi-Fiアクセスポイントからも位置情報を取得できるが、少なくとも試した範囲では、正確とはいえない。例えば今回の原稿は千代田区の画像をいくつか使っているが、Bingマップで見ると「皇居」にいることになっている。Wi-Fiアクセスポイントによる三角測量の場合、精度は「都市部では350m以内」と説明にはあるが、筆者の自宅では機能しておらず「IPアドレスによる50kmの精度」になっているようだ。
IPアドレスやWi-Fiアクセスポイントによる位置情報検索技術は、位置検索の元になるデータベースに大きく左右される。Androidに関して言えば、これはかなりの精度がある。例えば筆者自宅では、20m以内で測位できる。うちの近くにあるWi-Fiアクセスポイントの位置情報が登録されているのだろう。Wi-Fiアクセスポイントによる位置情報検索は、今後マイクロソフトのデータベースがよくなれば解決する。今のところは我慢するしかないだろう。
なお、Windows 8の場合GPSはオプションの扱いだが、Windows 8認定を取得したタブレットや変形ノートの場合は、環境光センサーと3軸加速度/ジャイロ/磁気センサーが含まれている。後者はセンサーのノイズを他のセンサーデータを活用して補正する、「9軸センサーフュージョンシステム」という仕組みが含まれている。今回のアプリで言えば「M+Stellar」がこのデータを活用しているようで、PCを持って動かすとスムーズに反応していた。
思い返せば、WindowsはWindows 7で時点でマルチタッチやGPSに対応していたのだが、GPSはほとんど使われず、マルチタッチも一部のゲーム利用にとどまっていた。Windows 8ではマルチタッチが当たり前になっており、GPSもモバイルPCに入り始めた。
Windows 8搭載PCを外に持ち出すという今回のテーマを考えると、GPS搭載PCがもっと普及してほしいところだし、ユーザーにGPSが入っていることをわかりやすくアピールする施策が必要だろう。
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