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知らざれざるASUS製ビデオカードの作り込み具合を徹底調査! 第3回

ASUS製ビデオカードのクーリング性能に迫る【ローエンド編】

2012年12月08日 11時00分更新

文● 藤田 忠

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 ハイエンド、アッパーミドル、ミドルクラスと紹介してきたが、最後は1万円半ば~1万円アンダーとなるロウアーミドル、ローエンドGPUの「GeForce GTX 650」と「GeForce GT 640」を搭載するASUS製ビデオカード4モデルのクーラー性能を見ていこう。

 全3回でお送りする人気のNVIDIA® Keplerを採用するASUS製ビデオカード全19製品の徹底チェックの最後を飾るのは「GeForce GTX 650」と「GeForce GT 640」を搭載する4モデルだ。
 「ローエンドクラスを買うなら、CPU内蔵GPUで良いのでは?」と考える自作erも多いと思うが、「Windows 8」を始め、各種ウェブブラウザーや次世代オフィスアプリケーションの「Microsoft Office 2013」といった普段使うアプリケーション群も、何気にGPUによる2Dアクセラレーションに対応してきている。もちろん、GPUによる動画エンコードも健在で、最近では「Windows Essentials」に含まれる無料動画編集アプリケーションの「ムービーメーカー」もGPUへの最適化が施されており、搭載するビデオカードによってエンコード時間の短縮が可能になっている。ゲームは遊ばないが、OSやウェブ動画、各種アプリケーションなどを、もっとキビキビ、サクサクと操作したい人にオススメなロウアーミドル&ローエンドGPUを搭載するASUSビデオカードを徹底紹介しよう。

NVIDIA® Kepler搭載ASUS製ローエンドビデオカードラインナップ
型番 搭載GPU 備考
GTX650-DCT-1GD5 GeForce GTX 650 スーパーオーバークロック
GTX650-DC-1GD5 GeForce GTX 650 リファレンスクロック
GT640-2GD3 GeForce GT 640 ビデオメモリー2GB搭載
GT640-1GD3-L GeForce GT 640 ビデオメモリー1GB搭載

GTX 650搭載モデルはシングルファンの
「DirectCU」クーラーを採用

 まずは、ここまで紹介してきた「DirectCU II」クーラーとはサイズも見た目も大きく違う「GTX650-DC」シリーズに採用されているシングルファン仕様の「DirectCU」クーラーを分解して、その構造を見ていこう。
 なお、「GeForce GTX 650」は、型番だけ見るとミドルクラスの「GeForce GTX 650 Ti」と大きく性能に違いがないように感じるが、ストリーミングプロセッサー数がGTX 650 Tiの768基から384基に減少するなど、スペックはローエンドによりになっている。

「GeForce GTX 650」を搭載する「GTX650-DC-1GD5」を分解して、その構造をじっくりチェック

部品総数は7つで、基板の歪みを抑える補強ステーも備わっている

基板デザインはGTX 650 Tiを搭載する「GTX650TI-DC2」シリーズと同じになっているが、チョークコイルの「Super Alloy Choke」などの数は少なくなっている

約8mmの極太ヒートパイプを2本備え、熱を放熱フィンに移動させる仕組み

ヒートパイプが直接GPUコアと接触するDirectCUクーラーの特徴はしっかり備わっている

クーラーを覆うカバーは、約1.5mm厚のプラスチックになっている

9枚の羽を備える8cmのファンを1基装備している

採用ファンは、0.5Aで動作するEVERFLOW製「R128015SU」を搭載。最大回転数は4200rpmで、風量は48.14CFMになる

GT 640を搭載する2モデルを分解

「GeForce GT 640」を搭載する「GT640-2GD3」と「GT640-1GD3-L」を分解

 最後は、「GeForce GT 640」を搭載する「GT640-2GD3」と「GT640-1GD3-L」の2モデルだ。ともにDirectCUクーラーではないが、ASUS独自のクーラーを採用している。

「GT640-2GD3」。さすがに部品数は5つと少ない

補助電源が不要になり、基板はコンパクトになっている

Intel純正CPUクーラーと似た形状になっているアルミ削り出しのヒートシンク

GPUコアの受熱ベース部。ファンからの風は、フィンの隙間を通ってメモリーに当たる仕組み

クーラーを覆うカバー部はプラスチック製になっている

9枚の羽を備える7.5cmのファンは、ヒートシンクに直接固定する

0.5Aで動作するFirstD製「F8015U12S」を搭載

続けて、ロープロファイル仕様の「GT640-1GD3-L」を分解。クーラーを覆うカバーはなく、冷却部品は3つになる

ファンが小型のため、VRM部にはヒートシンクが装備されている

アルミ削り出しの20mm厚のヒートシンク。風は長短ある放熱フィンのあいだを流れる仕組み

受熱ベース部。放熱面積が少ないため、動作中はヒートシンク全体が結構熱くなる

9枚の羽を備える4cmのファンを搭載する

EVERFLOW製「T124010DL」は、最大回転数こそ5000rpmだが、風量は3.59CFMと少量

※:ビデオカードを分解するとメーカーの保証を受けられなくなります。分解することで発生する不都合について、編集部では一切責任を負いません。

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