説明会の後半では、製品開発統括担当の木下秀徳氏により、ThinkPad Tablet 2の特徴の数々が説明された。
まず、ビジネス向け製品では特に重要な堅牢性については、ボディー内部にマグネシウム合金製のインナーフレームを用意して強度を確保。ディスプレーパネル表面には旭硝子製の高強度ガラス「Dragontrail」を採用し、強度を確保しているという。写真撮影は許可されなかったが、説明会で披露されたスライドでは、ThinkPad Tablet 2と各社の競合製品で、ディスプレー面に金属球を落とす「ボール落下テスト」の成績が示された。
これによると、競合製品はいずれも、画面中心(比較的強度の高い部分)に20cm以上からボールを落とすとパネルが破壊されてしまうが、ThinkPad Tablet 2は20cmの高さから「セミセンター」※1への落下にも耐えるという。
※1 中心よりも外周側で、物が上に落ちた場合、ガラスがフレームに押しつけられて折れるように破壊されやすい。
スタイラスペンに関する工夫も興味深い。前モデルであるThinkPad Tablet 1では、ガラス面とペン用のセンサー層のセットと、液晶パネルの間にわずかな隙間があったため、ペン操作時の視差によるずれや画面の反射が気になりやすいという問題があった。ThinkPad Tablet 2ではセンサー層と液晶パネルの間を樹脂で埋めて一体化したため、隙間がなくなり使い勝手が向上しているという。
ワコム製デジタイザーに対応するペンも改良されており、ThinkPad Tablet 1で必要だった電池は不要となり、太さは従来の11mmから6.5mmまで細くなった。これにより、薄型ボディーにも収納が可能になったわけだ。また、ペンに対応しない一般的なタブレットで使う静電式ペンは、どうしてもペン先が太くなり細かい文字を書きにくいが、ThinkPad Tablet 2では電磁界共振方式を採用するデジタイザーにより、細かい文字でも書けるようになったという。
Windows 8が動くClover Trailを搭載しながら、iPadよりも軽いボディーを実現した期待のタブレットであるThinkPad Tablet 2。法人向けはパートナー企業からすでに発売中とのことだが、個人向けの発売時期は12月下旬の予定。予想実売価格はWindows 8 Proと64GB SSD搭載モデルで7万4000円程度。現状ではWindows 8タブレットの本命とも言える製品だけに、発売が楽しみでならない。