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Google、オーストラリアの名誉毀損訴訟に敗訴「実名で検索すると組織犯罪構成員の顔写真が」

文●渡辺隆広/SEMリサーチ

2012年11月06日 17時11分更新

記事提供:SEMリサーチ

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オーストラリア・ビクトリア州最高裁判所は2012年10月31日、世界最大の検索エンジン・Googleが画像検索結果でメルボルン在住の男性と全く無関係な、犯罪組織構成員の写真を結び付けて表示していたことは違法であるとして、原告の訴えを認めた。損害賠償請求額は確定していない。

この裁判は、メルボルン在住の62歳の男性・Milorad Trkulja 氏は、自分の名前で検索した時に、全く関係のない組織犯罪構成員や麻薬密売人の顔写真が検索結果に表示されて名誉が傷つけられたとして訴えていたもの。Trkulja氏は2004年にレストランで背後から銃で撃たれる事件に巻き込まれていたが、この事件を報じた記事に掲載された写真や、誤った情報を掲載したウェブページや "Michael Trkulja - Melbourne Crime - Underworld - Ganglands" という文字列が入ったページにTrkulja 氏の名前も含まれていたたために、Milorad Trkuljaの名前を検索すると、犯罪組織所属の殺人者や麻薬密売人の顔写真がGoogle画像検索結果に表示されるようになったという。

Trkulja 氏は2009年にGoogleに連絡をして削除するよう要請したが、Googleは放置していた。裁判の中でGoogleは、検索結果は自動化されたソフトウェアの処理に基づいて(表示している)ほか、Google自身はその記事のパブリッシャーではないと主張していたが、裁判所はその主張を退け、同社は要請に基づいて削除すべきであり、(放置したことは)名誉棄損に当たると結論づけた。

なお、Milorad Trkulja 氏は Google の「ウェブ検索と画像検索における名誉棄損」を訴えていたが、ウェブ検索については Trkulja 氏がGoogleへのコンテンツ削除申請手続きに不備があり、問題となるウェブページのアドレスを記載していなかったことから、訴えは認められなかった。

Trkulja氏は既にYahoo!7(※オーストラリアのYahoo!)との裁判には勝訴しており、裁判所は25万USドルの損害賠償を命じている。日本でも2012年3月に、日本人男性が自分の名前で検索すると犯罪を連想させる候補が表示されるとして米国Google本社に表示差し止めを求めた裁判で東京地裁が申請を認める決定を下した。

Defamation Suits Threaten Google and Other Search Engines
http://www.pcmag.com/article2/0,2817,2411760,00.asp

Google loses Australia 'gangland' defamation lawsuit
http://www.bbc.co.uk/news/technology-20153309

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この手の裁判で検索エンジン側は「アルゴリズムで自動的に検索結果を表示している」「オートコンプリートやキーワードサジェストはキーワードを機械的に並べているだけ」という主張を展開するのですが、もうそんな言い訳は通用しないと思うのですよ。それは”メディア”としては不適切なのです。あと、Google はこのあたりの問題対処ではいつもダブルスタンダードなのが嫌。

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