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最新パーツ性能チェック 第134回

VisheraことAMD「FX-8350」は低予算自作に革命を起こすか?

2012年10月23日 13時01分更新

文● 加藤 勝明

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TDP125Wは伊達じゃなかった

 では最後にシステム全体の消費電力を「Watts Up? PRO」で計測。計測はアイドル後10分、またはCINEBENCHのマルチコアテスト実行中の値となっている。 FXはビデオカードがある分消費電力が多くなってしまうため、ここでは各CPUにビデオカードを追加したパターンでも計測した。同じアーキテクチャを使ったA10-5800Kとはどう違うかも見モノだ。

消費電力(単位:W) ←better

 結果はFX-8150および8350のTDP(125W)の高さが遺憾なく発揮された結果となった。しかしA10-5800K+Radeon HD 7750と比較すると、コア数と3次キャッシュ搭載の違いだけでアイドル時25W、ピーク時で83W違うというのは驚きしかない。マザーの装備も違うので単純な比較はできないが、新FXは燃費の面でかなり悪い選択だ、としか言いようがない。Core iと比較しても、ちょっとしたビデオカードを養えるくらいの差が出てしまうのはどうしたものだろうか……。

性能だけを見るか、コストを見るか

 TrinityのCPU性能レビューでも書いたが、“CPUは速くてナンボ”さらに“ワットパフォーマンスも高くないと”と考えるなら、素直にCore iファミリーを選んだ方が幸せになれる。今回の新FXシリーズは1世代前に比べると確かに成長はしたものの、第一線で張り合える性能は持っていない。そのことは製品価格の安さが物語っている。

1世代前より性能がアップしている「FX-8350」。価格も1万円台なので“CPUをいじくって遊びたい人のためのCPU”といえる

 しかし8コア/4GHz動作/倍率ロックフリーでSocet AM3+マザーで使用可能で安いとなれば、これはこれでアリな製品だ。FX-8150は水冷で5GHz、ドライアイス冷却などなら6GHz台も狙えることが話題になったが、今回の新FXシリーズも“CPUをいじくって遊びたい人のためのCPU”といえるだろう。

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