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NECパーソナルコンピュータ、Windows 8搭載PC発表会

2012年10月21日 16時30分更新

文● 大河原克行

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 NECパーソナルコンピュータは、Windows 8を搭載した個人向けパソコンとして、10タイプ46モデルを商品化。2012年10月26日から、順次販売を開始すると発表した。また、国内初となるWindows RT搭載のコンバーチブルタブレット「LaVie Y」も発表した。

NECパーソナルコンピュータが発表したWindows 8を搭載した新製品群

 10月19日に行われた記者会見では、NECパーソナルコンピュータの高塚栄社長をはじめとする同社関係者のほか、日本マイクロソフトの樋口泰行社長も駆けつけ、会見を盛り上げた。

 高塚社長は、「Windows 8は、Windows 95以来となる、17年ぶりのマンマシンインターフェースの革命であり、常時接続が前提となり、タブレットやスマートフォンが生み出してきた新たな世界へと、PCが参画するものになる」などと語った。

LaVie Yを自らデモストレーションするNECパーソナルコンピュータの高塚栄社長

 NECパーソナルコンピュータでは、今回の新製品において、4つの特徴をあげた。

 ひとつは、「タッチオールスターズ」と表現するノートPCへのタッチ機能の搭載である。

 ボリュームゾーンとなる15.6型ワイド液晶ディスプレイを搭載したLaVie LシリーズやスリムノートのLaVie Sシリーズなどにはタッチパネルを採用。NECパーソナルコンピュータの高塚栄社長は、「スマートフォンやスマートデバイスと呼ばれる製品がタッチ機能を使用しているのに対して、これまでのPCはキーボードやマウスが操作の中心であり、そこに操作環境の断絶があると感じていた。Windows 8時代においては、PCからスマートデバイスに至るまで、同じ操作環境を実現できるようになる」と語る。

 2つめがデスクトップPCにおいては、画面タッチ機能を採用しなかったことだ。

 ノートPCでは、机に向かって前傾姿勢で作業するが、デスクトップPCでは椅子に寄りかかって画面を視聴することが多い点に着目。フラッグシップモデル「VALUESTAR W」および省スペース一体型の「VALUESTAR N」には、リモコンの裏面をタッチパッドとしたタッチパッドTVリモコンを添付。これにより、画面にタッチをせずに、タッチ操作ができる環境を実現している。

ノートPCでは、机に向かって前傾姿勢で作業するが、デスクトップPCでは椅子に寄りかかって画面を視聴することが多い点に着目したという

 3点目は、「安心・簡単・快適」機能の追求だ。これはNECパーソナルコンピュータが、同社PCの製品コンセプトとして継続的に打ち出しているもので、社内では、それぞれの頭文字をとって「AKK」と呼んでいる。

 添付したマウスでは、ホイール部を左右に動かすだけで、Windows 8ならではのチャームやアプリケーション一覧がすぐに表示できるようにしたほか、デスクトップPCでは、電源オフから約2秒でTVが観られる「ぱっと観テレビ」機能を搭載した。

 また、初心者でも利用しやすいように、主要機種には、「動画ナビ」と「パソコンのいろは8」をプリインストールし、Windows 8の操作を動画で解説。さらに、すべての新商品にWindows 8の基本操作を学べる小冊子「あんしんスタートWindows 8」を同梱した。

 初心者向けモデルと位置づける「とことんサポートPC」も、Windows 8搭載モデルへと進化。パソコン初心者がよく利用するメニューを集めた「おてがるメニュー」の画面を直接タッチするだけではじめられるなど、さらに初心者に使いやすく改良した。とことんサポートPCでは、無料初期設定出張サービスにおいて、設定終了後に30分の操作指導を新たに加えており、初心者がWindows 8を安心して使い始められるようにしたという。

 「操作方法が大きく変わるWindows 8でも安心して使い始めることができる。これでもつまづいたら、高い評価を得ている当社の無償電話サポートを利用してもらえればいい。Windows 8を利用できるように徹底してサポートする」(NECパーソナルコンピュータ商品企画本部・栗山浩一本部長)という。

 そして、4つめが「イノベーションへの挑戦」だとする。

 ここでは、Windows RTを搭載し、長時間バッテリー駆動を実現したコンバーチブルタブレット「LaVie Y」があげられる。

 レノボとの共同開発によって製品化したLaVie Yは、Windows RTを搭載したコンバーチブルタブレットとしては国内初となるもの。キーボードが360°回転し、ノートPCスタイルとタブレットスタイルを1台で実現した。Windows RTとNVIDIAのTegra3プロセッサにより、フルHD動画の8時間連続再生を達成したほか、約320時間の接続維持スタンバイも可能としている。11.6型ワイドディスプレイ、薄さ15.6mm、重量約1.24Kgとし、Office 2013 RT Preview版もプリインストールしている。

 「スマートデバイスでもっと高度なことをやりたいという声がでていることに応えたもの。LaVie Yは、Windowsとの親和性が高く、能力の高いスマートデバイスと位置づけている。Windows 8とのブリッジが行えるWindows RTマシンは、必要十分な要件を満たした製品だと考え、いち早く市場に投入した」と、NECパーソナルコンピュータ商品企画本部・栗山浩一本部長は語った。

タッチパッドリモコンを紹介するNECパーソナルコンピュータ商品企画本部・栗山浩一本部長

 一方、オールインワンモバイルのLaVie Mではデザインを一新し、薄型化を達成。最長約19.3時間というNEC史上最長となるバッテリー駆動の達成と、最上位モデルでのブルーレイディスクドライブの搭載、テンキー付きキーボードの採用などを実現した。エントリーノートのLaVie Eシリーズは、画面サイズを従来の14型から15.6型へと大型化し、テンキーも採用した。

 また、重量875gの世界最軽量UltrabookであるLaVie ZもWindows 8に対応している。

 会見にゲストで登場した日本マイクロソフトの樋口泰行社長は、「当社のCEOであるスティーブ・バルマーが一番最初に会ったお客様がNECであり、マイクロソフトとは、もっとも長く、深い関係を持った会社。私自身も、TK-80BSを購入して、組み立てた経験がある。Windows 8という大きな変革点において、タッチに対応したデバイスを数多く投入していただいた。今日発表した製品によって、日本の市場が盛り上がることを期待している」と語った。

日本マイクロソフトの樋口泰行社長


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