久々となるファーウェイ×ソフトバンクのスマホ
STREAM 201HW
STREAM 201HWは、ファーウェイが国内向けに提供中の、通算9機種目のスマホである。ファーウェイがソフトバンクからスマホを発売するのはこれが2機種目。昨年9月の「Vision 007HW」以来、約1年ぶりとなる久々の端末だ。
ファーウェイが国内向けに提供したスマホと発売日
- IDEOS(日本通信) 2010年12月24日
- Pocket WiFi S S31HW(イー・モバイル) 2011年1月15日
- Pocket WiFi SⅡ S41HW(イー・モバイル) 2011年7月14日
- Vision 007HW(ソフトバンク) 2011年9月16日
- smart bar S42HW(イー・モバイル) 2011年9月22日
- GS02(イー・モバイル) 2011年12月1日
- GS03(イー・モバイル) 2012年6月14日
- Ascend HW-01E(ドコモ) 2012年10~11月予定
- STREAM 201HW(ソフトバンク) 2012年10月10日
まずはデザイン面から見ていこう。ファーウェイ製スマホ「Ascend」シリーズの中で高機能な「Ascend P1」をベースとする。が、国内向けにデザインを大きくカスタマイズしたため、Ascend P1ベースの「GS03」とは見た目が異なる。国内で知名度の低いAscendではなく「STREAM」というペットネームを新たに付けたことからも国内にかける意気込みがうかがえる。
発表会フォトレポート(関連記事)でも触れたように、カラーバリエーションによって背面の質感が大きく異なる。カジュアルな場面で使うことが多ければマットな「フレイムブラック」、仕事でも使うならピンストライプの入ったツヤツヤ光沢の「ライトニングブラック」が似合うだろう。
やや残念なのが、国内で主流の機能が少ない点。ワンセグ、おサイフケータイ、赤外線、防水、テザリング、緊急速報メールのうち、搭載するのはテザリング(ただし、12月15日以降に利用可能)と緊急速報メールのみ。せめて防水と防塵ぐらいは搭載して欲しかったところだ。ストラップホールも非搭載なので、このあたりは割り切って利用するしかない。CPUはクアッドコアではないが、1.5GHz動作のデュアルコアは普段使いにはじゅうぶんすぎるほどキビキビ動作するので心配ない。
通信速度は驚異の70Mbps超え!
SoftBank 4Gの本領発揮か
ソフトバンクの最新スマホは全機種がAXGP方式の「SoftBank 4G」に対応する。ダウンロード速度はiPhone 5の「SoftBank 4G LTE」よりも速い最大76Mbps。アップロード速度は同10Mbps。ダウンロード100Mbps対応のドコモのLTEスマホは現時点で未発売。つまり、STREAMは国内で一番速く通信できる唯一のスマホなのだ。
東京西部のJR武蔵小金井駅周辺で通信速度を計測してみたところ、屋内でダウンロード10~30Mbps、屋外であればおおむね30Mbps以上で安定して通信できた。とくに南口のデパート前の路上では、ダウンロード70Mbps以上という、スマホの通信速度計測では目にしたことのない驚異的な数値が見られた。電波のつかみ方もいい。ビル奥部を除き、粘り強く4Gでつながる。サーバーからの反応も迅速で、まさに快適の一言につきる。
もちろんこれはあくまでも一例にすぎないが、このスピード感をいち早く体験できる可能性があることを実証できただけでも、STREAMを購入する価値はじゅうぶんにある。また、エリアの大半が37.5Mbps止まりのドコモのXiと異なり、限られた超高速通信スポットに出向かなくても、普通に街の中でこれほどの高速通信を利用できる点でもメリットが大きい。
ただし、アップロード速度は比較的遅い。最高画質で撮影した画像をメール添付で送信したり、オンラインストレージにアップロードする程度ならストレスは感じないが、10秒ほどの短いフルHD動画(容量は約20MB)をYouTubeにアップロードしたところ、完了までに約4分かかり、高画質の動画投稿はやや厳しいと感じた。
4Gエリアも予想以上に広い。マイクロセルによる、きめ細かなエリアを受け継ぐ形でサービスを展開中なだけあって、すでにかなりの広範囲で利用できる。都心部であればドコモのXiが未提供の空白地帯でも当然のように利用できて驚いた。実感としては「ウィルコムのエリアがそのままSoftBank 4Gエリアになった」というのが率直な感想だ。
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