コンパクトPCをいじくり倒す!! 「Endeavor ST160E」ロードテスト 第4回
OS起動時間が半減!
「Endeavor ST160E」をSSD×2のRAID 0に換装!(後編)
2012年10月18日 11時00分更新
今シリーズ、ロードテストで取り上げるのは、エプソンダイレクトの「Endeavor ST160E」というセパレート型のデスクトップPC。最大の特徴は、そのコンパクトさにある。幅195×奥行き185mm×高さ75mmという極小サイズながら、パフォーマンスも十分に備えた「Endeavor ST160E」をいじくり倒す! 第4回目は、さらなる高速化を求めてのRAID設定だ!第1回、第2回、第3回はこちら。
RAIDボリュームを作成。OSのリカバリは外付けドライブで
前編では、エプソンダイレクトの「Endeavor ST160E」の光学ドライブを取り外し、インテル製SSD「Solid-State Drive 330」(以下、330)シリーズの180GBモデル2台を搭載した。SSDに置き換えれば単独で使っても高速だが、さらなる高速化を目指すべくRAIDの構成を行なう。
「Endeavor ST160E」の電源を入れて、起動中に「Ctrl」+「I」を押してRAIDメニューを呼び出し、まずはRAIDボリュームを作成する。RAIDレベルは、もちろん「RAID 0(Stripe)」に。「Strip Size」の設定項目もあるが、経験上、SSDでのRAIDの場合は「Strip Size」を変えても読み書き速度にさほど影響しないようなので、今回は最初に表示された「32KB」のままで行くことにする。
次に、「Endeavor ST160E」に付属しているリカバリディスクでWindows 7を新規インストールする。もっとも、SSD取り付け時に内蔵光学ドライブは取り外してしまったので、USB接続の外付け光学ドライブを使うことにする。Windows 7のインストールが済んだら、同じく付属のドライバディスクから各種ドライバもインストール。これで「Endeavor ST160E」のSSD RAID化は完成した。
コンパクトPCの「Endeavor ST160E」が大変貌
紆余曲折を経ながらも、どうにか完成までこぎ着けることができた。メモリは前回の換装したままの16GBで、さらにストレージをSSDでRAID化した「Endeavor ST160E」の実力はいかに。
まずはOSの起動と終了時間を計ると、これがものすごく早い。起動(電源を入れてからデスクトップ画面が表示されるまで)はわずか20秒と、前回のメモリ16GB換装後の「43秒」から一気に半分以下まで短縮された。終了(「シャットダウン」をクリックしてから本体の電源ランプが消えるまで)も、わずか5秒。これはすこぶる快適。
ストレージタイプとOS起動・終了時間の違い | ||
---|---|---|
ストレージのタイプ | 起動時間 | 終了時間 |
HDD | 43秒 | 8秒 |
SSD RAID | 20秒 | 5秒 |
次に「CrystalDiskMark 3.0.1c」で読み書き速度を計測してみると、HDDと比べてはるかに速いのは当然として、RAID 0運用が寄与してシーケンシャルリードに至っては900MB/s超え。ランダムリードも512Kで600MB/sに達している。ライト全般がいま一歩伸びなかったのは気にかかるが、2台のSSDのSMART情報にはまったく問題がないし、「インテル・ラピッド・ストレージ・テクノロジー」を見ても正常に動作しているので、特に心配はなさそうだ。
Windowsエクスペリエンスインデックスの「プライマリハードディスク」も、はじめに搭載されていたHDDの「5.6」から、最高値の「7.9」へと一気にジャンプアップした。さらに、「PCMark7」ベンチマークテストのスコアも、システムストレージ関連やウェブブラウジング関連が大幅に伸びて、前回(HDD+メモリ16GB)が「2795」だったものが、今回は「5144」という高スコアを叩き出している。
ちょっと無茶はしたものの、「Endeavor ST160E」のSSD RAID化はあまりに凄く、「コンパクトなのに爆速」なPCになった。とはいえ、本気でSSDのRAID構成にするなら、2台目のSSDをしっかり固定するための工作が必要だろうし、フロントカバーをどうするかも考えなければならない。
そこで次回は方針転換を図って、もう少し現実的な路線で「Endeavor ST160E」の改造に取り組んでみたい。「まだやるの!?」とそろそろエプソンダイレクトから何かいわれそうだが、この際だからとことんまでやる!
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