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痛車でラリー! メロンインテ3年目は頂点への戦い 第9回

因縁のラリー北海道でメロン号は4位フィニッシュ!

2012年10月16日 18時04分更新

文● 中村信博 ●撮影/中島正義、うえのふみお

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念願のラリー北海道4位を獲得!
遠かったチャンピオンがすぐそこまで!

 よし、CUSCOサトリアが崩れた! このSS16でドライビングミスからタイムが低迷したCUSCOサトリアに代わって、メロン号が4番手に浮上した。これだけの長距離を走るイベントでタイムが競っている状況では、最後まで何が起こるか本当に判らないのだ。このままの順位を維持しつつ、残り2本のステージを無事に走りきってくれ!!

今回、メロンブックス出張店は北愛国ラリーパークに設置。会場では十勝グルメフェアやレースカーの展示などが行なわれていて、天候も良かったのでとても盛況だったようだ

SS17/ホンベツ II

眞貝選手「林道ステージとしては最後となる、ホンベツの2本目です。2011年、転倒リタイヤ後のスーパーラリーで走ったデイ2、スタートすぐの洗濯板のように荒れた路面でドライブシャフトが破損。今でもどうやって走ればいいかまったくわからない道です。後半のワダチ区間、ここだけは「もうどうにでもなってしまえー」とアクセル踏ませていただきました。インテグラが耐えてくれたおかげで負けは最小限に抑えることができ、何とか4位を確保できたステージでした」

SS18/オビヒロ IV

眞貝選手「今年のスーパーSSは例年に増してドライブシャフト泣かせなステージで、ラリーを通じて1速封印のおっさんペースで通させて頂きました。このステージに勝負が持ちこまれなくて本当に良かったですね」

 よ──し! メロンブックスインテグラ、2010年、2011年の雪辱を果たしてRALLY HOKKAIDOを4位でフィニッシュ!! しかもシリーズランキングトップのBOOBOWブーンが3位16点のシリーズポイントを得たのに対して、メロン号は12.5点。わずか3.5ポイントの損失だけで、チームは最大のピンチを切り抜けることができた!!

3年越しのリベンジをついに達成! 筆者としては2009年ぶりのフィニッシュポディウムだったけど、やはり格別。また選手に復帰しようかな?

JN-3クラス優勝はCUSCO 86(三好秀昌選手/谷内寿隆選手組)。世界で初めて86をポディウムの頂上にのぼらせた

今回、CUSCO Jr RALLY TEAMはツキがなかった。佐藤りあ号(石川昌平選手/石下谷美津雄選手組)はSS3で、高崎くす子号(鈴木尚選手/山岸典将選手組)は2日目のSS13で、それぞれ転倒リタイヤに終わってしまった……

 今回のRALLY HOKKAIDOでJN-3クラス優勝を飾ったのは、CUSCO 86。今年の開幕戦から全日本ラリー選手権に投入されたトヨタ86が、ついに日本最高峰カテゴリーのトップに立つ日が来たのだ。それは驚異的な進化スピードであり、トヨタ86というマシンが持つポテンシャルの高さでもあるだろう。かつてのAE86のように、日本のモータースポーツシーンの一時代を築くことになるのは、もう間違いないのかもしれない。

RALLY HOKKAIDO ダイジェスト(MoTV)

 今回の結果により、MRCはドライバーズポイントの上ではCUSCO 86に逆転されてシリーズ3位に後退し、シリーズトップのBOOBOWブーンとの差は15ポイントに広がることとなった。だが、次の第8戦「ハイランドマスターズ」にBOOBOWブーンは不参戦となっていて、もしこのイベントでメロン号がフルポイント優勝することができれば、1ポイント差でBOOBOWブーンを逆転することができる。

 問題は、現在ドライバーズランキング2位につけているCUSCO 86との戦いだ。CUSCO 86とメロン号の差は6.5ポイント。メロン号が次のハイランド、そして最終戦の「新城ラリー」のどちらもフルポイントで優勝したならば、たとえCUSCO 86が2戦とも2位だったとしても、1.5ポイント差でメロン号がドライバーズチャンピオンを得ることができる。だが、もし1回でもCUSCO 86にデイ1位を奪われた場合、たとえメロン号が2戦とも優勝したとしても、わずか0.5ポイント差でドライバーズチャンピオンはCUSCO 86のものになってしまうのだ!

メロン号(55+32=)87、CUSCO 86(61.5+24=)85.5だと、メロン号が1.5ポイント差でドライバーズチャンピオン!

 だが、もし1回でもデイ1位をとられた場合……。

メロン号(55+31=)86  CUSCO 86(61.5+25=)86.5で、CUSCO 86が0.5ポイント差でドライバーズチャンピオンに!

 4月から続いた全日本ラリー選手権シーズン2012、JN-3クラスの戦いは、ここにきて最大の山場をむかえる。残る2つのイベントを1回も落とさず完全勝利する以外に、メロン号がシリーズチャンピオンを獲得できる道は無い。それはきわめて険しい一本道で、そして絶対に負けられない戦いだ。

 残りのイベントは、いずれもメロン号が得意とするターマック(舗装)イベント。MRCは完全優勝を果たして奇跡のシリーズチャンピオンを得ることができるのか。その行方に注目していてほしい!

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