このページの本文へ

痛車でラリー! メロンインテ3年目は頂点への戦い 第9回

因縁のラリー北海道でメロン号は4位フィニッシュ!

2012年10月16日 18時04分更新

文● 中村信博 ●撮影/中島正義、うえのふみお

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

デイ1からまったく気が抜けないのが北海道
この先生きのこるために慎重に!

 陸別エリア2ループ目。全日本はAPRCに出場するスーパー2000マシンやR4マシンが走った後に走行するが、どうやら予想を上回る路面の荒れ模様のようだ。荒れた路面に弱いメロン号は、この2ループ目でCUSCOサトリア(明治慎太郎選手/島津雅彦選手組)、それにマッハミラージュ(筒井克彦選手/石田裕一選手組)にも抜かれて5番手に後退する。

 しかし、まだまだ先は長い。このRALLY HOKKAIDOでは、この先何が起こるのかまったく予想がつかないのだ。我慢の走行を続けている眞貝選手にはつらいところだろうけど、今のペースを維持していれば必ずどこかでチャンスが訪れるはずだ。

サービスCに入ったメロン号。さすがに各所に細かなダメージが入ってきた。脱落したアームガードを作り直し、タイヤを新品に交換。メカニックが作業中、クルーとのあいだでタイム速報を参考に作戦を練る

 このサービスCを終了後、サポート隊は陸別を後にしてふたたび帯広へと戻る。次にサポート隊がマシンを迎えるのは約5時間後、北愛国サービスパークで行なうサービスDだ。それまでは、クルーだけですべてのことに対処しなければならない。無事に北愛国にたどり着いてくれよ……と、祈るような気持ちでメロン号を3ループ目へと送り出した。

陸別から離れたあと、ふたたびチームを分けて筆者たちは上利別小学校跡に設けられたリフューエルポイントへ。給油を終えたマシンが、夜のステージに備えてランプポッドを装着するためにやってくる

SS(距離) ステージタイム(トップ差) クラス総合タイム(トップ差)
SS7/パウセカムイ II
(9.98km)
6:25.8(+9.1)57:54.7(+2:01.9)
SS8/ニュークンネイワ III
(28.04km)
17:52.8(+52.5)1:15:47.5(+2:51.5)
SS9/パウセカムイ III
(9.98km)
6:37.8(TOP)1:22:25.3(+2:43.8)
SS10/オビヒロ II
(1.20km)
1:19.3(+2.9)1:23:44.6(+2:42.7)
SS11/オビヒロ III
(1.20km)
1:18.2(+2.5)1:25:02.8(+2:40.8)

SS9/パウセカムイ III

眞貝選手「道幅も広く、比較的ミッションの足かせが少なく感じたパウセカムイステージの3本目です。全く想定してなかった(笑)、夜間の走行となりました。ダストもかなり出ていましたが、暗さやダストのせいでタイムダウンするのもダサいのかなと思い、ちょっと頑張ったら望外のクラスベストタイムでした。やっぱりまだペース配分が適切ではないということですね」

 無事に陸別エリア3ループ目を走り終えたメロン号が、煌々とした光に包まれた北愛国に帰ってきた。これだけの長距離、しかも荒れきった路面を走り続けたために、ステアリングの反応が若干おかしくなるトラブルが発生。しかし、SRS金子社長の的確なトラブルシューティングにより原因が判明し、このサービスで無事に修復することができた。

全日本クラスのタイムスケジュールが大幅に遅れ、北愛国はすっかり夜に。サービステントから漏れる光で、まるで夜祭の屋台のようだ

メロン号、本日最終のサービスDに帰還。観客が見守る中、わずかな光を頼りにメカニックによる修復作業が続けられる

 この3ループ目で、徐々にBOOBOWブーンのスピードが上がり始めた。まだ本格的な反撃がはじまったわけではないが、SS11を終えた時点でメロン号のわずか7.2秒後方につけている。今回の北海道戦でBOOBOWブーンに負けるのは、戦前から予測していたこと。重要なのは、シリーズポイントで離されないために大きく負けないことなのだ。そのためには、メロン号の前を走るCUSCOサトリア、それにマッハミラージュの2台を、2日目に何としても下さなければならない!

メロン号のライバルたちもサバイバルに必死だ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

ASCII.jpメール アキバマガジン

クルマ情報byASCII

ピックアップ