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問合わせ客の8割が購入、顧客満足を高めるECの秘密 (3/3)

2012年10月22日 11時00分更新

文●三浦たまみ

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丁寧、スピーディーは、リピーターにつながる

 「電話は、ワンコールでとるのを心がけています」と言うのは、問い合わせ全般に対応している営業部の高橋直樹氏。「スピーディーな対応」は、消費者との信頼関係を築くうえでとても大切なことだと話す。

「お電話をくださったお客さまから見積を依頼されることも多いのですが、その日のうちに見積書を作成し、メールなりファックスなりで送るようにしています。すばやく対応すれば、その分、早く工事もできます。なにより、スピーディーに対応すれば、その分、お客さまも安心してくださいます」

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「スピーディーな対応は、お客さまとの信頼関係を築く」と話す営業部の高橋直樹氏

 1人の問い合わせ客と30分以上話し込むこともあるし、メールや電話で数十回はやりとりをすることもある。そこで丁寧に、スピーディーに対応するからこそ、月間300〜400件ものトイレのリフォーム実績に結びついているのだ。栗原氏はさらにこう付け加える。

「そうはいっても、お客さまは工事が終わるまでは安心していません。ですから、お客さまと接する施工スタッフに徹底しているのは、約束の時間に遅れないこと、笑顔を忘れないこと、仕事は的確に素早くすること、他の商品をすすめるなどの営業を一切しないことです。どれもごく当たり前のことですが、これまでの住宅設備業界ではなおざりになっている部分が多々ありました」

 注文時の対応も、工事も素晴らしかったとなれば、お客さまは心底満足してくれる。しかし、トイレは一度リフォームしたら当分、買い換えるものではない。リピーターにはつながらないのではないだろうか。

「いえ、そんなことはありません。トイレの購入、設置に満足してくださったお客さまは、次は蛇口を、その次はガスコンロをという具合に、別な商品を購入し、工事も同時に依頼してくださることが非常に多いです。また、『あの会社なら安心できるから』とお客さま自らが、実家や、友人、知人の方に口コミで広めてくださることがとても多い。今では、こうした方々からのご注文が全体の4割ぐらいになると思います。ありがたいことです」

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「リフォームは、毎日の生活に潤いをもたらす」をアピールするブランディングを進めるマーケティング部の砂塚育子氏

 今後、同社が力を入れていきたいのは、自社のブランディングだ。現在、トイレ、蛇口など商品別にサイトを立ち上げる準備を、マーケティング部の砂塚育子氏を中心に進めている。それぞれのサイトで、「リフォームをすると、毎日の生活に潤いをもたらす」ことを訴求しようとしているという。栗原氏は、リフォームによる生活の変化、向上をキーワードに自社をブランディングしたいと考えている。

「例えば、蛇口などは『ハッピーな蛇口で暮らそう!』というキャッチコピーをつけて商品を展開しています。実際、工事におうかがいするとよく分かるんです。今まで水漏れしていた蛇口、きつくて閉めるのが大変だった蛇口が、新しくて使いやすいものに変わっただけで、お客さまは本当に喜んでくださるんですよ。だからこそ、リフォームしたら、こんな生活が待っていますよ、という部分を打ち出していけたらと思っています」

 住宅設備業界に新風を吹き込み、既成概念を次々と打ち破ってお客さまのニーズに合う商品を提供してきた『サンリフレプラザ』。今後も、きめ細やかなサービスでファン層を拡大し、実績を伸ばし続けていくことだろう。(完)

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使いにくかった蛇口が新しくなるだけ消費者は喜ぶ。それを「ハッピーな蛇口で暮らそう!」とまとめたのは栗原氏だ

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