写真加工の代名詞で、下手すると「フォトショる」などの造語もちらほら見かける写真編集ソフト「Photoshop CS」の弟分、「Photoshop Elements 11」が発表された。従来どおりWindows用とMac OS X用がラインナップされる。発売日は10月12日の予定。
登場当初のElementsと言えば、「簡易Photoshop」止まりだったが、長いバージョンアップを経て、機能的にはPhotoshopと遜色のないものになっている。「HAHA! 俺はハイアマチュアだからPhotoshop CS6ッ!!」という人も、触ってみてほしい仕上がりだ。先に書いてしまうと、ウェブベースや家庭でのプリントアウト目的程度ならば、Photoshop Elements 11を買ったほうがいいくらいだ。
PhotoshopとElementsの明確な違いはUIの操作性もあるが、CMYKなどプロ用途の部分にだいぶ偏っている。ほかにはマスクのしやすさが異なるくらい、といったところだろうか。もちろん細かい面では膨大な差異があるが、「少々補正してブログにアップロード」というくらいなら、Photoshop Elements 11のほうが圧倒的にコストパフォーマンスがいい。
また動作の軽さもチェックポイントだろう。アドビ製品は全体的に、パソコンにかかる負荷がヘビーという印象があるが、Photoshop Elements 11は比較的軽めだ。Ultrabookでの動作はもちろん、2世代前のパソコンでもすんなりと動作したため、旅行に持って行くノートにインストールしておいてもよさそうだ。それでは登場したばかりのPhotoshop Elements 11を早速チェックしていこう。
「クイック」がやたらと便利!
Photoshop Elements 11のインターフェースは、大きく分けて3つで構成されている。初心者向けおよびカンタンな補正をサクッと済ませられる「クイック」モード。ガイドを参考にしながら補正できる「ガイド」モード。そして「ほぼPhotoshop」な「エキスパート」モードだ。
Photoshop Elements 11では、特に「クイック」に力を入れており、操作感としてはスマートフォン用の画像加工アプリに近い雰囲気になっている。またPhotoshop Elements 11のサイトを見ても、クイックのツールとガイドのラインナップ傾向から、人物写真にとくに注力しているのがわかる。それ以外のアップデート内容としては、自動選択範囲や補正アルゴリズムの強化のほか、フォトブックやCDラベル作成テンプレートも搭載するといった、オールインワンな写真編集ソフトにふさわしい陣容になっている。