コンパクトPCをいじくり倒す!! 「Endeavor ST160E」ロードテスト 第2回
メモリーを増強するだけでここまで違う!!
8GB2枚挿しで「Endeavor ST160E」の描画性能が4割増しに!
2012年09月27日 21時00分更新
16GB搭載で効果てきめん!! GPU性能が大幅にアップ!
では、さっそくビフォー・アフターで比較しながら結果を見ていこう。まず違いが現れたのがOSの起動と終了時間。起動(電源を入れてからデスクトップ画面が表示されるまで)では7秒、終了(「シャットダウン」をクリックしてから本体の電源ランプが消えるまで)では5秒、それぞれ短縮された。操作に対するレスポンスも明らかに違っていて、16GBに増設後は全体的にキビキビとした動作になっている。
メモリー容量とOS起動・終了時間の違い | ||
---|---|---|
メモリー容量 | 起動時間 | 終了時間 |
2GB | 50秒 | 13秒 |
16GB | 43秒 | 8秒 |
次にWindows エクスペリエンス インデックスを見ると、さらに顕著な差が出ている。「メモリ(RAM)」のサブスコアは、2GBの時が「5.5」だったのに対し、16GBに換装後は「7.6」と大幅に伸びた。それだけでなく、「グラフィックス」が「4.9」から「6.5」に、「ゲーム用グラフィックス」も「6.3」から「6.5」にアップしていることが目を引く。これは、メモリーがデュアルチャネル動作になり、読み書き速度が大きく向上したことに加え、メモリーの総容量増加にともなってCPU統合GPUに割り当てられる共有メモリーの容量が2倍強に増加し(707MBから1632MBにアップ)、描画性能が押し上げられたからだろう。ちなみに「PCMark 7」ベンチマークテストのスコアでもグラフィックス性能の底上げが寄与して、2GB時の「2536」から16GB換装後は「2795」に伸びている。
ほかに「CINEBENCH R11.5」では、やはりグラフィックス関連の「OpenGL」が13.31fpsから19.26fpsへと大幅に伸びたが、「CPU」(全コア使用)と「CPU(シングルコア)」のスコアについては有意な差は認められなかった。とはいっても、ノート向けのデュアルコアCPUでWindows エクスペリエンス インデックスの「プロセッサ」サブスコアが「7.2」なら、かなりの高水準と言える。
最大の成果は、やはりメモリーを増設しただけで「インテルHDグラフィックス4000」のポテンシャルがここまで引き出されたことに尽きる。これほど大きく変わるなら、メモリーを小容量のシングルチャネルのまま使うのはもったいないようにも思える。「Endeavor ST160E」についていえば、16GBとまではいかなくても、8GB(4GB×2枚)に増強するだけの価値はあるだろう。
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