このページの本文へ

前へ 1 2 3 4 5 6 次へ

CDを超える高音質をPCで満喫!! ハイレゾ音源入門 第1回

再生環境はタダ!? 高音質なハイレゾ音源をとりあえず鳴らす!

2012年09月24日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

オーディオメーカークリプトンが運営する
「HQM STORE」

洒落たイラストでメニューを構成した「HQMSTORE」のトップページ。楽曲のラインナップは「Catalog」を選ぶ

洒落たイラストでメニューを構成した「HQMSTORE」のトップページ。楽曲のラインナップは「Catalog」を選ぶ

 ハイレゾ音源を購入できるもうひとつの国内サイトが、スピーカーやオーディオアクセサリーメーカーのクリプトンが運営する「HQM STORE」(http://www.hqm-store.com/)。

 ここでは国内・海外の高音質レーベルの楽曲を扱っている。ラインアップを見るとクラシックとジャズが多い印象ではあるが、イージー・リスニングやヒーリングといったジャンルの曲も揃っている。

 楽曲のファイル型式はFLACで、96/192kHzだけでなく88.2/176.4kHzの音源なども用意している。なお、DRM付きの楽曲はない。

楽曲が並ぶカタログページ。ジャンルやレーベル、ファイル型式などによる検索が可能だ

楽曲が並ぶカタログページ。ジャンルやレーベル、ファイル型式などによる検索が可能だ

こちらもサポートのページに利用方法が細かく解説されており、その途中途中に無料でダウンロード可能な音源が用意されている

こちらもサポートのページに利用方法が細かく解説されており、その途中途中に無料でダウンロード可能な音源が用意されている

 楽曲の購入は、目当てのアルバムのページに移動して行なう。ファイル型式や収録曲などの細かい内容の確認も可能。試聴も可能となっている。

 購入する場合は楽曲リストの下にある「BUY NOW」を選ぶ。後はカートの中身を確認して、決済を行なう。こちらも当然会員登録が必要となる。決済の方法はクレジットカードだ。こちらも購入の流れは一般的なショッピングサイトと同様。決済が完了するとダウンロード画面に切り替わるので、楽曲のダウンロードを行なう。

 ダウンロードの期限は最初のダウンロード完了後48時間以内となる。e-onkyo musicも同様だが、48時間以内ならば、何度でもダウンロードが可能。

 これは、バックアップ用というよりも、回線事情などの原因でダウンロードしたファイルに破損があった場合のためのもの。つまり、ダウンロードが完了したらひととおり楽曲を再生して問題ないことを48時間以内に確認する必要があるわけだ。

 まあ、購入した曲はすぐにでも聴きたいだろうからあまり心配はないだろうが、ダウンロード完了ですべてが済んだというわけではないことを覚えておくといいだろう。

次回は実践編! 5万円以上のスピーカーがほしい!?

次回紹介するクリプトンの「KS-1HQM」

次回紹介するクリプトンの「KS-1HQM」

 これで、ハイレゾ音源も手に入り、再生のための準備もできた。次回はいよいよ、ハイレゾ音源の再生を実践してみる。そのためのテクニックやあると幸せになる高音質スピーカーなども紹介していく。

音楽業界はどう動く? ネットによる音楽配信サービスの未来

さまざまなデバイスに対応するソニーの定額音楽配信サービス「Music Unlimited」

 iTunesの普及で、音楽はネット経由で購入するスタイルが定着してきた。圧縮音源の方は、メジャーなアーティストやヒット作も網羅しつつあるが、CDと変わらない品質、あるいはハイレゾ音源となると、e-onkyo musicのワーナー参入が大きな話題ではあるが、まだまだメジャーレーベルの参入は少ない。

 この原因は2つ考えられる。ひとつはパッケージであるCDを販売する小売店の保護。情報としてCDと同じものがネットで手に入るようになれば、CD自体がさらに売れなくなるという懸念は大きいだろう。

 これまで連携してビジネスを行なってきた販売店を急に切り捨てることもできないため、移行のタイミングを見計らっている段階なのだ。ワーナーの参入が良い結果をもたらせば、追随するレーベルも増えるだろう。

 もうひとつは、音楽配信はストリーミングで良いのでは? という考え。回線事情もかなり良好になってきており、確かに圧縮音源ならばダウンロードの手間も不要なストリーミング配信の方が利便性は高いだろう。

 そんな音楽配信サービスがソニーが運営する「Music Unlimited」だ。1480円/月の定額制で聴き放題、スマホのメモリーを圧迫することなく、何十もの曲が楽しめるというスタイルは、カジュアルな音楽再生ではおおいにありうるだろう。

 ストリーミング配信ならば、ユーザーの手元に楽曲が残らないので、違法コピーの問題を解決しやすくなるなど、権利者としてもメリットは大きい。とはいうものの、無線と有線の両方で十分に余裕のあるブロードバンド回線が整備された国や地域でなければ成立しないサービスでもあるので、全世界的な普及には時間がかかるだろう。こちらの場合、回線の負担が大きくなるハイレゾ音源はそもそも対象とならないと思われる。

 現在の音楽業界は、パッケージ販売、ダウンロード購入、ストリーミング配信と、さまざまな提供形態が混在し、どのような形で落ち着くかは予想しにくい。いずれにしても、ユーザーにとっても一番使いやすいものになってほしい。

前へ 1 2 3 4 5 6 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

週刊アスキー最新号

編集部のお勧め

ASCII倶楽部

ASCII.jp Focus

MITテクノロジーレビュー

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード
ピックアップ

デジタル用語辞典

ASCII.jp RSS2.0 配信中