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西田 宗千佳のBeyond the Mobile 第100回

UltrabookになったThinkPad ThinkPad X1 Carbonの実力は

2012年09月20日 12時00分更新

文● 西田 宗千佳

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 各種設定変更やレノボオリジナルのユーティリティーを呼び出すための画面は、かなり派手なものになった。操作性は良好だし、もちろんショートカットでの操作も普通にできるので、これがマイナスになることはない。

設定用画面はかなり派手なものに。どちらかといえば、全体の設定をぱっと視認するためのもの、と考えるべきだろう

 最後にまとめである。X1 Carbonは、極めてよくできたビジネス向けノートになっている。X1が「かっこいいがどちらを向いているかわかりづらい」部分があったのに対し、X1 Carbonは「薄型・くさび形のルックスから来る派手さ」と「ビジネス向けの質実剛健さ」のバランスがとれて、多くの人に受け入れやすい製品になったと感じる。安価なモデルでも18万1650円(直販価格)と、Ultrabookとしては少々高めの値段設定だが、それは「ThinkPadへの信頼性の価格」と考えるべきか。性能面で気になったのは発熱くらいのもので、他は「まさにThinkPad」という印象だ。

 というよりもむしろ、「薄くて低価格なノートPC」としてではなく、「薄くて軽いThinkPad」のつもりで選ぶべき製品が、X1 Carbonなのだろう。キーボードなどの使いやすさまで含めて、初めて価値が出てくる製品だ。

お勧めする人
・「薄くて軽いThinkPad」が欲しい人
・サイズよりも操作性重視でUltrabookを選びたい人
ThinkPad X1 Carbon(344425J)の主な仕様
CPU Core i7-3667U(2GHz)
メモリー 4GB
グラフィックス CPU内蔵
ディスプレー 14型ワイド 1600×900ドット
ストレージ SSD 256GB
無線通信機能 IEEE 802.11a/b/g/n、Bluetooth 4.0
インターフェース USB 3.0×1、Powered USB 2.0×1、mini DisplayPort出力など
サイズ 幅331×奥行き226×高さ8~18.8mm
質量 約1.36kg
バッテリー駆動時間 約7.8時間
OS Windows 7 Professional SP1 64bit
価格(直販価格) 21万3150円

筆者紹介─西田 宗千佳

1971年福井県生まれ。フリージャーナリスト。得意ジャンルは、パソコン・デジタルAV・家電、そしてネットワーク関連など「電気かデータが流れるもの全般」。主に取材記事と個人向け解説記事を担当。朝日新聞、読売新聞、アエラ、週刊東洋経済、月刊宝島、YOMIURI PC、AVWatch、マイコミジャーナルなどに寄稿するほか、テレビ番組・雑誌などの監修も手がける。近著に「電子書籍革命の真実 未来の本 本のミライ」(エンターブレイン)、「災害時ケータイ&ネット活用BOOK」(共著、朝日新聞出版)、「形なきモノを売る時代 タブレット・スマートフォンが変える勝ち組、負け組」(エンターブレイン)、「リアルタイムレポート デジタル教科書のゆくえ」(TAC出版)、「スマートテレビ スマートフォン、タブレットの次の戦場」(アスキー・メディアワークス)。最新刊は「漂流するソニーのDNA プレイステーションで世界と戦った男たち」(講談社)。

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