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レッドハット協力でBladeSymphonyに複数のKVM

日立、PCサーバー上で複数の仮想化ソフトを動かす技術

2012年09月18日 06時00分更新

文● TECH.ASCII.jp

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 9月13日、日立製作所は業界初という「1台のPCサーバー上で複数のサーバー仮想化ソフトウェアを動作させる技術」を開発し、レッドハットの協力のもとでクラウド向けのサーバー仮想化ソリューションとして提供を開始すると発表した。

1台の物理サーバー上で複数のKVM(Kernel-based Virtual Machine)を実行可能に

 開発した技術とは、日立製作所のXeonプロセッサー搭載の統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」が持つハードウェアによるサーバー論理分割機構「Virtage(バタージュ)」の機能を拡張。論理的に分割したサーバーの区画「論理パーティション(LPAR:Logical PARtitioning/Logical PARtition)の上で、複数のサーバー仮想化ソフトウェアを安定的に動作させるというもの。

 これにより、1つのシステム環境を複数の企業が利用する「マルチテナント」のクラウド環境において、各テナントが割り当てられたLPAR上でサーバー仮想化ソフトウェア(ハイパーバイザー)の利用が可能になる。そのため、各テナントにおける負荷変動や障害からの独立性を高めることができ、1台のサーバー上に複数のテナントを効率的に集約することが可能になるという。

 日立はレッドハットと共同で、Virtage上において、「Red Hat Enterprise Linux」の標準サーバー仮想化ソフトウェア「Kernel-based Virtual Machine(KVM)」が複数動作することを検証。日立はBladeSymphonyのハイエンドモデル「BS2000」の標準サーバーブレードに、Red Hat Enterprise Linux KVMの動作認証取得版のVirtageを搭載し、マルチテナントのクラウド環境を持つ一般企業やクラウド事業者向けに発売した。

 さらに日立は、Virtage上のRed Hat Enterprise Linux KVMの動作の検証や導入のコンサルティングを行うことを目的とした「RHEL KVM on LPARソリューションセンター」を開設し、VirtageとRed Hat Enterprise Linux KVMの組み合わせによる新たなサーバー仮想化ソリューションの提案を推進するという。

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