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Apple Geeks 第91回

OS X「通知センター」をもっと便利に!—「Growl」も統合

2012年08月31日 11時00分更新

文● 海上忍(@u_shinobuTELAS

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 本連載「Apple Geeks」は、Apple製ハードウェア/ソフトウェア、またこれらの中核をなすOS X/iOSに関する解説を、余すことなくお贈りする連載です(連載目次はこちら)。

 UNIX使い向けを始め、Apple関連テクノロジー情報を知りつくしたいユーザーに役立つ情報を提供します。

 「プッシュ通知」と呼ばれるiOSの通知機能が、正確には「リモート通知」と「ローカル通知」の2種類からなることは第67回で解説したとおり。ダイアログまたはバナーという表示スタイルも共通しているため、ユーザーの目には両者の違いが分かりにくい。むしろ違いを意識させないところが、iOSにおけるプッシュ通知のよさともいえる。

 そのプッシュ通知が、「OS X Mountain Lion」でもサポートされた……が、正直なところ新味には乏しい。というのも、これまでOS Xでは「Growl」というサードパーティー製品が広く利用されてきたため、アプリケーションが発するアラートなど、ローカル通知ライクな機能に慣れているユーザーが多いのだ。確かに「新機能だがインパクトに欠ける」といわれてもやむを得ない理由はここにある。

Mountain Lionのデスクトップ。トラックパッドの右端をフリックすると、「通知センター」が現れる

システム環境設定の「通知」パネル。プッシュ通知/通知センターに対応するアプリケーションは、このパネルに表示される

 とはいえ、システム標準装備のAPIでプッシュ通知がフルサポートされる意味は大きい。ユーザー視点に立つとGrowlとの(少なくとも外観の)違いは分かりにくいが、Appleみずからサポートすることへの安心感は開発者側にあるはずで、プッシュ通知、特にローカル通知に対応するアプリケーションが増える可能性は高い。

 ところで、ユーザー側には分かりにくいリモート通知とローカル通知の違いだが、インターネットへの接続を遮断した状態で動作させるという、ある意味原始的な(?)方法で確認できる。iOSのプッシュ通知は、いつでも/どこでも通信可能というiPhoneの特性を生かしたリモート通知の利用事例が多いが、ネイティブで3G通信に対応しないMacはそうではない。iPhoneに比べれば肌身離さず持ち歩くという使い方が考えにくいデバイスなだけに、アプリケーションが発する情報をリアルタイムに表示するという、Growlライクなローカル通知が主流になるのではないだろうか。

OS X Mountain Lion App
価格1700円 作者Apple
バージョン10.8.1 ファイル容量4.05GB
対応デバイスIntel Mac 対応OSMac OS X 10.6.8以降
Growl App
価格350円 作者The Growl Project
バージョン1.4 ファイル容量3.5MB
対応デバイス64bit CPU 対応OSOS X 10.7以降

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