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メイドロボも間近!? ロボット掃除機の実力を見よ! 第2回

エンタメに優れるCOCOROBO、コンパクトなAIM-ROBO2

メイドロボと安価、両極端なロボット掃除機をじっくりテスト

2012年08月30日 12時00分更新

文● 藤山哲人

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掃除機に心を持たせペット感覚で
かわいがれるボイスコミュニケーション機能

 これまでCOCOROBOの掃除機としての性能を見てきたが、丁寧に床掃除をしてくれるといういい面もあれば、家具を動かしてしまうという悪い面も持ち合わせ、結果相殺されて総合的には平均点という感じだ。

 しかしASCII.jp読者に猛烈にオススメしたい理由は、ここから先のテンプレート以外にある。今や携帯電話は電話をするものではなく、付加価値であるカメラやビデオ撮影といった機能がなくてはならないものとなっている。COCOROBOも同様で、付加価値にこそ価値があるのだ!

 単なるロボット掃除機を萌える掃除機に昇華しているのは、ココロエンジンと呼ばれる仮想人格システムと、音声認識機能、そして音声アナウンス機能にある。

 萌えをアウトプットしてくる音声アナウンス機能は、工場出荷時の設定では標準語を話すようになっている。CVは有名な女性声優さんではないものの、少女と少年の中間をいく絶妙な声。そして設定で関西弁モードにも切り替わるのが最大の魅力だ。まぁ、関西の人にとっては、日常のことなので萌えもクソもないかも知れない。

 しかし、家電系の記事が多い筆者は、メーカーが集まる大阪方面に出張すると、必ずメイド喫茶によってから、自宅のある横浜に帰る。なぜなら関西弁のメイドさんが激萌えだからだ(それゆえ東京から進出している例のメイド喫茶には入らない。派遣のメイドさんは標準語なんだもん)。

 それはともかく、さらに声優さんは変わるが、中国語と英語モードもあり、全4言語を操る国際派がCOCOROBOなのである。

音声認識機能で掃除を始めてくれる賢さもある

 もちろん音声認識機能も、日本語、中国語、英語を認識してくれ、リモコンで操作できるほとんどの機能を音声で操作できるのだ。たとえば、部屋を掃除させるなら「きれいにして」「そこだけきれいにして」「壁際きれいにして」と話しかければいい。

 それだけなら普通の音声認識なのだが「遊んでおいで」「踊って!」「いろいろ光って」など、掃除とは無関係なコマンドもあり、それに応えてくれるのがめちゃくちゃ面白い。さらに「おはよう!」「行ってきます」「ただいま」「調子はどう?」といった、あいさつにも反応する。テレビなどをつけていると、その音声に反応して自発的に喋るような素振りも見せるので、ペットのような存在だ。いわばメイドさんのようなペットである(言葉を逆すると背徳感漂う危険がいっぱいだ)。素晴らしい!

掃除をするだけではない、エンターテインメント性も兼ね備えている

 そして、これらをさらにエンターテインメント化しているのは、ココロエンジン。いわば簡単な仮想人格で、上機嫌なときや普通のとき、機嫌が悪いときがあり、返す言葉や動作(ブラシを回したり、動きのパターン)が変わってくる。

マニュアルにある音声コマンド一覧。認識率もスマホの音声検索並みに高いので、イライラすることもない

 そう、その昔発売された愛玩用ロボットのAIBOに似た楽しさを持っているのがCOCOROBOなのだ。しかも掃除までしてくれるんだから実用性も高い。この機能は廉価版のRX-V80にはないので、COCOROBOを買うなら上位モデルのRX-V100を断然オススメする。

無線LANに接続すると
スマホと連動できて楽しさがさらに広がる

 スマホと連動させるとタイマーをかけ忘れてしまった場合でも、出先から掃除をさせたり、掃除している様子をCOCOROBO視点から見られるという機能が使える。また、これまでに走行した距離や気温などのデータに加え、部屋の様子も見られるので防犯ロボットとしての使い方も可能だ。

スマーフォンのアプリ。本体には表示されないCOCOROBOのさまざまなステータスが表示できる

出先から自宅の様子を監視することもできるし、掃除をさせることも可能。実行した内容を日記形式で記録できる

COCOROBO視点でライブ映像を見ながらマニュアルで掃除することも可能。また、自動運転にして、部屋を掃除している様子も見られる

 無線LANの設定は初心者にはなかなか難しいが、WPSに対応しているので親機のWPSスイッチを押し、COCOROBOを無線LANの設定モードにするだけで設定完了。とはいえ上級者向けに、手動の設定もできるようになってる。シャープのサイトからダウンロードしたプログラムをパソコンにインストールして、SSIDや暗号化方式、パスワードを入力すると設定ファイルがUSBメモリーに記録される。これをCOCOROBOのUSBコネクターに接続すれば設定完了だ。

PCで専用のソフトを使い、無線LANの設定をUSBメモリーに書き込み(中を見たらただのテキストファイルだった)、COCOROBOに読み込ませると手動で無線LANの設定ができる

本体上部カバー裏にはMACアドレスが書かれている。なんだか車の車体番号みたいだ

 固定IPアドレスを割り振りたいという場合は、COCOROBO本体にMACアドレスが書かれているので、DHCPサーバー側でこれとIPアドレスをマッチングさせればいい。

 一方スマホ側は、App Store(こちら)やGoogle Play(こちら)からアプリをダウンロードして、画面の指示にしたがってセットアップするだけ。機種によっては動画が表示されない場合もあるらしいが、家のスマホ3台(REGZA Phone T-01D、Disney mobile F-08D、GALAXY Tab SC-01C)で試したところシャープで確認している機種以外であったが問題なく動作した。

COCOROBOのその他の魅力を写真で紹介

 さてこれまでに紹介できなかった機能などは、写真とともに簡単に説明していこう。

本体のボタンは全部で5つ。全部の機能を使いこなそうとすると、長押しなどもあるので、最初は少し難しさを覚えるかも知れない

曜日ごとに運転時間を設定できるタイマー機能は便利に使える。平日と土日といった簡単な設定も可能だ

バッテリーはリチウムイオン電池で容量は大きめの3000mAh。寿命はおよそ3年間となっている

リモコンですべての操作ができるが、音声コマンドを使った方が便利なので、おそらく充電台のリモコン置き場に置きっぱなしになるはず

充電台にも超音波センサーがある。おそらく超音波を発していて、COCOROBOに位置を知らせているのだろう。またACアダプター方式になっているものの、アダプター本体を充電台にしまえるようになっているので配線が邪魔にならない

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