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後半戦への展望やF1 2012への期待もたっぷり

電アスレース部、今年のF1前半戦について大いに語る!

2012年08月30日 18時00分更新

文● 末岡大祐/電アスレース部

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 先日、カート大会で現役F1ドライバーやGTドライバーたちと対決してきた、電アスレース部(関連記事)。新入部員として、Pit-FMの放送作家でもある吉田にょろり氏を加えて、さらなる活躍を……の前に、前回のカート大会終了後、“F1速報”を読みながら「今年のF1ってどうですかねえ?」というスエオカの一言から始まったF1言いたい放題対談をお届けする。

 別に評論家でもなんでもない、ただのF1ファンである3人が、今シーズン前半戦について、後半戦への期待、果てはコードマスターズから発売予定の「F1 2012」に関する妄想まで、面白おかしく、さらには熱く語り倒す!

すでにシーズンを折りかえした今シーズンのF1
振り返れば語るところが多すぎる!

スエオカ (カートでの走りを見て)いや~、やっぱり小林可夢偉選手の走りはすごかったですね。でも今年はあんまりF1での走りを見ることができていないんです。今年からF1の地上波放送がなくなっちゃって、完全にF1難民になっちゃいましたよ。そのせいですかね。

カートとはいえ、可夢偉の走りが見られて感動!

YK3 私は見られる環境なので録画して見てますけど、たしかに地上波がなくなったのは痛いね。

にょろり これはもう由々しき事態ですよ! 世界最高峰のモータースポーツが普通に見られなくなったなんて! まあ、僕は見られているのでいいんですが。

スエオカ ガクッ! 見られるんじゃないですか……。僕の場合、ネットであとから情報を仕入れているだけなんですが、ちゃんと番組を見ることができているおふたりは、F1の今シーズンってどう見ますか? もう半分ちょいが終わりましたけど、ついにベッテル無双が終わりつつありますよね? あと、可夢偉選手がポイントランキングで10位以内にいるのは、日本人としてうれしいですね。

YK3 そうそう、昨年レッドブル・ベッテルがあまりに強かったので、レギュレーションがいろいろ変わったとはいえ、今年もかなりのアドバンテージがあるのではないかと思ってたけど、意外や意外、ものすごい混戦で毎回のように新しいウィナーが現れるという展開だね。観る側からすると非常に面白い流れの前半だったかな。

にょろり 今シーズンはもう勝者が7人! これはもう、面白いか面白くないかで言えば、面白いに決まっているでしょう! ひとりが無双するのもつまらなくはないんだけど、チャンピオンシップは混戦しているほうが見ていて楽しいです。まあ、ドライバーたちは大変でしょうけど(笑)。去年もありましたが、独走状態でも“崖”と言われる、タイヤの性能低下が訪れるとたちまちタイムが落ちてしまって、誰が勝つか最後までわからないレースは本当に面白い。

スエオカ 僕はWRCも好きでそっちもチェックしてたんですけど、いつの頃からかセバスチャン・ローブが無敗の帝王になっちゃって、最初は痛快だったんですけど、だんだん見なくなっちゃったんです。F1もヘタすると今年もまたベッテルかな~と、シーズン始まる前はシラけてた部分もありましたが、いまや1戦1戦目が離せませんね。チャンピオン争いは上位5人(F・アロンソ、M・ウェーバー、S・ベッテル、L・ハミルトン、K・ライコネン)に絞られた感はありますけど、もしかしたらまだダークホースが出てくるかもしれませんね。

F1ドライバーはカート出身が多いので、電アスレース部もF1ドライバーに近づくべくカート大会に出場し続けている

YK3 う~ん、どうだろうね。シーズン中盤にさしかかるころになると、2勝以上挙げるドライバーも出始めてきて、徐々に勢力図が形成されつつあるけど。やっぱり、現在ポイントで頭ひとつ抜け出しているアロンソが手堅そうじゃない? 2戦目、8戦目、10戦目で勝ったけど、そのドライビングの安定感は、私みたいな専門家じゃなくても見ていてハッキリと感じられるもん。

にょろり そうそう、アロンソはスゴイですよ! 今シーズンの開幕段階では、それまでのテストの様子を見ていると、今年はフェラーリの勝利はないんじゃないかと思っていたんです。マレーシア(2戦目)でアロンソが優勝した時は、天気と運が味方してくれたおかげで、フェラーリの今年の優勝はコレが最後かもなあ……なんて思ってたくらいで。なのに、シーズンの半分までに3勝もしているアロンソはとんでもないですよ。

スエオカ YK3さんも言ってましたが、今年はアロンソイヤーですね。今までレッドブルの後塵を拝していただけに、今年はそれまでの鬱憤が大爆発している印象です。テレビで見れていないので、文章で書かれている以外の彼のスゴさがイマイチわかりにくいんですが、おふたりから見てどうですか?

ライコネン、マジパねえ!

YK3 どう見てもタイヤのグリップが落ちてつらそうな局面でも、ほとんどあわてた感じがしないんだよ。経験に裏打ちされたものなのか、マシンに全幅の信頼を置いているのか、とにかく落ち着いて走っている印象だね。そうかと思うと、第8戦ヨーロッパGPでは、感激のあまり表彰台で涙ぐんで人間味のある一面を見せるという、憎めないところもあったり。

にょろり アロンソのラップタイムを見ていると分かるのですが……、ライバルと争っていると、お互いにタイヤが厳しくなり、ラップタイムが落ちてきますよね? ライバルがたまらずピットに入った後の、アロンソのハードプッシュがマジでスゴいんですよ! 「魔子ちゃんいじめた」と、それまでにない力を発揮する“さすがの猿飛”ばりに、タイヤも体力も厳しい状況の中で自己ベストを叩き出す。今、あの走りができるのはアロンソだけだと思うね。

スエオカ “さすがの猿飛”って、歳がバレますよ……。アロンソもまさか、自分が極東の島国でデブのニンジャに例えられてるとは思わないでしょう(笑)。神風の術を繰り出すときの肉丸クンの足さばきのようなドライブなんですね!

YK3 いや違うだろ(笑)。ただ、これまでの勝者もうかうかしてられないだろうね。虎視眈々と優勝を狙っている選手が後に続いているし。ライコネン、グロージャン、ペレスあたりは、ひとたび歯車がかみ合えば優勝できる可能性は十分にあるんじゃない? われらが可夢偉選手だって、ドイツGPでは繰り上げとはいえ4位に入っているので、上位の次くらいに陣取っていると言っても過言ではないね。ただ、なぜか可夢偉選手はドライビング以外の不運に遭遇することが多くて、もったいないんだよ。それがなくなれば表彰台も夢じゃないと思うんだけど。

にょろり 僕はアロンソ以外に気になってる選手がいるんですよ。

スエオカ さっきまでアロンソ推しだったのに! 誰なんですか?

それぞれに推しメンがいるらしい

にょろり 「ウォーリーをさがせ」みたいな容姿で、Twitter上では“ぐろーにゃん”なんて、呼ばれていたりするR・グロージャン選手です。リタイヤか表彰台か? というほど両極端の激しい結果や、あのキミ様(ライコネン)と互角にやり合う姿や、2009年にF1デビューしながら2010年にシートを失うもGP2でチャンピオンを獲って、苦労しながらも再びF1にカムバックした姿はついつい応援したくなってくるんですよ。

YK3 あ、実は私も個人的に……。

スエオカ え、YK3さんにも推しメンが!?

YK3 違うよ!(怒) 個人的にうれしかったことがあって。それは、私が昔からずっとファンだったウィリアムズが今季1勝したこと。ホンダエンジンを積んでいるころから応援しているので、最近の低迷ぶりは残念に思ってたんだけど、久々にマルドナードが勝ってくれたのでスッキリした。ただ、他のレースはノーポイントが多くて、まぐれと言われても仕方ない状況なので、頑張ってほしいなあ。

スエオカ みなさん、なぜかスルーしてますけど、僕個人としてはポイントランキングで5位につけているK・ライコネンに注目してるんですよ。WRCに行ったときは、ローブ無双を止めてくれる希望の星かも、って思ってたんですけど、てんでダメで。しまいにはラリージャパンのときにリエゾン区間のPAで、変なクルマの止め方して、さらにトイレに駆け込む姿を全世界に公開されちゃってて。まあそれはそれで親近感が湧いたんですけど(笑)、ちょっとF1王者の威厳がって……。でも、ブランクがあるとはいえ、5位にいるのはさすがですよ。やっぱり王者ですよ! 今後の展開次第では復帰初年度でチャンピオンだって夢じゃない! と思うんですが、どうでしょう?

YK3、にょろり 自信なさすぎ(笑)。

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