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Chrome乗り換え総合案内【初心者~上級者テク完全まとめ】 第1回

今日から始めるChrome!基本の使いこなし術まとめ

2012年09月03日 12時00分更新

文● 小原裕太

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スマホ、タブレットでもChromeが便利!

iOS版はやや限定版のような扱いになっている。Chromeの機能をフルに堪能できるのはやはりAndroid版だ

 Chromeはマルチプラットフォーム戦略を採っており、「Chrome」アプリがiOS、Androidにも提供されている(もちろんMac、Linuxにも)。スマホ、タブレット版はPC版に比べて若干機能が削られているものの、高速表示、扱いやすいタブなどの要素はそのまま移植されている。

 Googleアカウントによるブックマークや閲覧履歴、タブの同期機能もあり、まさに「Chrome to Go(Chromeを持ち出す)」のイメージで使うことができるだろう。

 ただし、iOS版Chromeはプラットフォーム上の制約により、Chrome独自のレンダリングエンジン、JaveScriptエンジンは搭載されていない。そのためAndroid版に比べて高速とは言いがたい出来になっており、当然、Flash Playerも内蔵されていない。


オムニボックスで直接検索もできる

 iOS/Android版Chromeでも、URLと検索キーワードの入力が可能なアドレスバーは健在。ただし、アドレスバーで直接検索エンジンの変更はできず、設定画面から変更できるのみ。PC版Chromeと同じGoogleアカウントでログインすることで、ブックマークをはじめとするさまざまなデータを同期・共有できることはChromeの強みといえる。

アドレスバーでの検索エンジンは設定画面から変更するようになっている(写真はiPad版)

PCとブックマークが同期するので、いつでも同じ環境で快適ブラウズ


パソコンの「続き」がスマホで読めるぞ

 iOS/Android版でも、Chromeの特長であるタブによる複数ウェブページの切り替えが可能。タブレットではPC版Chromeとほぼ変わらぬ操作感だが、スマホではタブの一覧はマガジンラックに挿した雑誌のように段差状に表示される。

 また、Googleアカウントでログインしていれば、同じアカウントを使っている他のChromeが、現在あるいは最後に開いていたタブが同期される。つまりPCとiOS/Androidで、リアルタイムで同じタブを開けるのだ。自宅で途中まで見ていたページの「続き」を外出先で見る、といった場合に役立つだろう。

タブはマガジンラックに挿した雑誌のような形で表示される

Chromeでログインした各デバイスの履歴が見られる


拡張機能なしでSNSと連携、PC用ページを表示
知っておきたいスマホ版限定機能

閲覧中のページをツイートする機能はスマホ版限定

●現在開いているページのURLをツイートする方法

 メニューから「共有」をタップすると、現在開いているウェブページのURLを、Google+、Twitter、Facebookといった主要SNSにコメント付きで投稿できる。PC版Chromeにはない、モバイル版ならではの機能だ。


PC版じゃないとランキングが見られなかったりするサイトに便利

●PC用ページを表示する方法

 大手ポータルサイトの中には、アクセスした端末を判別して、スマホ専用のページを表示することがあるが、場合によっては慣れ親しんだPC用のページの方が見やすいということもある(PC版では表示されるランキングページが見られなかったり……)。iOS/Android版Chromeでは、メニューから「デスクトップ版サイト」にチェックを入れることでPC用ページに切り替えられる。


べ、別にやましいことがあるわけじゃないんだからねっ!

●履歴を残さず、シークレットにブラウズする方法

 ウェブページの閲覧履歴や検索履歴を残さない専用タブ「シークレットタブ」は、PC版と同様にiOS/Android版でも利用できる。家族を含む第三者の目に触れさせたくないブラウズ体験は誰にでもあるはず。賢く使いこなしたい。


Chromeではネイティブで音声入力が可能。意外と知られていない

●音声でキーワード入力する方法

 アドレスバー右端のマイクボタンをタップすると、検索キーワードを音声入力できる。iPad 2など、少し古めのデバイスでは標準で音声入力をサポートしていないが、Chromeでは音声入力が可能だ。


ちょっとしたメモをPCからAndroidに送信できる

●Androidにさまざまなデータを自動送信する方法

 AndroidアプリとPC版Chromeの拡張機能「Google Chrome to Phone」を組み合わせれば、PC版Chromeで現在開いているウェブページのURLをはじめ、選択中のテキストなどをAndroid端末にワイヤレス送信できる。電話番号を送信すると、Android端末でそのままその番号にダイアルすることもできる。


PC版でスマホ向けサイトを表示する方法

 スマホやタブレットに慣れきっているので、PCでもスマホ用にレイアウトされたウェブページが表示されないと落ち着かない……という人は少数派だと思うが、PC版Chromeでもモバイルサイトを表示できる。これはユーザーエージェント(ブラウザーの識別情報)をiPhoneやiPadなどに「偽装」することで可能だ。ユーザーエージェントの偽装は、Chromeに付属するディベロッパーツールから行なう。

Ctrl+Shift+Iキーを押すと、ディベロッパーツールが表示される。ここで画面右下のボタンをクリックする

「User agent」タブの「Override User Agent」にチェックを入れ、「偽装」する端末やブラウザーを選択すると、現在表示中のウェブページがスマホ専用レイアウトに変わる


【基本編の終わりに】PCの標準ブラウザーを指定する方法

 というわけで今回は基本編、Chromeを使うときにおぼえておきたいテクニックをまとめてきた。記事にしたがってデータの引っ越しを終えようとしているあなたに知っておいてほしいのが、標準ブラウザーを指定する方法だ。メールなどでURLをクリックしたときに起動するのが「既定のブラウザー」。設定はChromeインストール時にできるほか、Windowsであればコントロールパネルから、MacであればSafariの環境設定から、それぞれ行なえる。

Windowsの場合、コントロールパネルの「既定のプログラム」で「プログラムのアクセスとコンピューターの既定の設定」をクリックすると表示される画面で、「カスタム」を選択し、既定のブラウザーとしてChromeを選択しよう

Macの場合は、「Safari」メニューから「環境設定」を選択し、「一般」環境設定の「デフォルトWebブラウザー」のリストからChromeを選択する

 次回はもう少しレベルを上げて、おぼえておくと便利な上級者向けのテクニックを紹介していこう。そして第3回は「鉄板」な拡張機能だ。ブラウジングはそのまま!


筆者紹介――小原裕太

 今はなき横浜市立大学文理学部哲学専攻卒業後、今はなき出版社勤務を経て、2003年に独立したフリーライター。デジタル製品物欲依存症をせめて仕事に活かそうと、書籍、雑誌、ウェブの原稿執筆に励む。症状完治の見込みはないもよう。主な著作は、「厳選大学生必携iPhoneアプリ」(秀和システム)、「全部無料でつくるはじめてのホームページ&HTML」(翔泳社)、「今すぐ使えるかんたんMacBook」(技術評論社)他多数。連絡先はこちら

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