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もしもツンデレ女子高生がBDを使うことになったら ― 第3回

デジタル→アナログ 変換の基礎

「か、解像度って何?」 ツンデレ少女奮闘中!

2012年08月28日 11時00分更新

文● 藤春都 イラスト●布袋あずき

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アナログとデジタルの違いって…?

「ところで葵さんは、この二枚の写真の差がわかります?」

 赤司は近くの机から一枚の写真を、そしてポケットから携帯電話を取り出した。

 古い写真は、数日前に生徒会長に取り込みを頼まれたうちの一枚だ。ぜんぶ片付けられたと思ってたけど、まだ少し残ってたのね。

 写真に写っているの昔のうちの学校。そして携帯電話の画面には、今日の文化祭とおぼしき一枚。このスカした男でも学校行事の思い出なんて残しておこうと思うのね。

「あれ、ここに写ってるの私……」

 私が呟いたところで赤司は素早く携帯を操作し、画面を切り替えてしまった。けれど、

「ねえ、なんで写ってるのが蟻の行列なの……?」
「なんとなく親近感を覚えたもので」

 うわあ想像したくないわ、携帯電話を構えてしゃがんで蟻を追いかけている高校生男子。ファンクラブの会員が十人は減るであろう新事実よね。

「ああ、内容ではなく形式的、物理的な違いですよ」

 いかにも先生みたいな態度に少しムカつきながらも、私は素直にしばらく考え込んだ。

「よく見ると、この携帯電話の画面は少しガタガタしてるというか……。細かい点がたくさんあるわね?」
「正解です。さすが葵さん」

 赤司はぱちぱちと手を叩いて褒めてくれた。ああムカつく。

「この古い写真はアナログ、携帯電話の写真はデジタル画像です。デジタル画像とはこのとおりタイル絵のようなもので、ドットの組み合わせでできています」

 赤司がぐいっと携帯電話を近づけてきたので、私は蟻のどアップを見せつけられる羽目になった。……ふっ、お坊ちゃん育ちのあんたと違って私は虫なんか平気なのよ、間近で見せられても平気なんだからね!

「……デジタルの写真も最後に点を打つの?」
「ドットとはピリオドのことではなく、この点ひとつひとつのことです」

解像度? スキャンの基本!

「さて、この紙の写真を取り込んでデジタル化するためには、スキャナという機械を使います」

 言って赤司はパソコンの隣の、四角く平べったい機械を軽く叩いた。

 赤司はひょいひょいとそのスキャナさんとやらを操作し、古い写真を読み込ませた、……らしい。私がそうとわかったのは、写真と同じものがパソコンにも表示されたからだけど。

 パソコンに表示された写真を拡大してみると、たしかに細かなドットが集まってできていることがわかる。

「拡大することでドットが大きくなり画面のあらが目立ちました。逆に言えば、ドットが小さければ画像が綺麗に見える……というのはわかりますよね」

 私は頷いた。点が見えるほど大きかったら、写真を鑑賞する気になれないわよね。

「このドットの細かさを解像度と言います。写真をどれだけの数の点で表現するか、その単位が解像度と言いかえてもいいです。1インチあたりいくつの点を使うか(画素数/インチ)で画面のキメ細かさが決まります。数値が大きいほど反比例してドットは小さくなります」

 ふむふむと私は頷く。

「この解像度は、スキャナの性能にの良し悪しを決める項目のひとつです。性能のいいものほど、写真の微細なところまでスキャンできるということですね」
「ふーん。学校にあるこのスキャナは?」
「……まあ、買った当時は最新鋭だったんじゃないでしょうか」

 赤司はちょっと遠い目をした。あんたね、タダで使ってる学校の備品にケチつけるんじゃないわよ。

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