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その走りをログ化してくれるアプリで楽しいジョギング始めよう

さらば体調不良&メタボ! Nike+ GPSで1000km走ってみた

2012年08月23日 12時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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「書くだけダイエット」と同じ効果を得られる

 さて、Nike+のアカウントを作成し、2011年6月にいざジョギング開始。ほぼ20年ぶりのまともな運動ということもあって、最初は数百メートル走っただけで、心臓はバクバク。そもそも足がうまく動かず、初日は大げさに転んで膝をすりむき、泣いて戻ってきた。

初日に転んで短パンには大きな穴が空いた。大人になって転ぶと心理的な落ち込みがある

 しかし、1週間もすると「走るという行為」自体に慣れてきて、少しずつ距離も伸び、走ることに没頭できるようになってきた。実際に走ってみると、日本が空前のジョギングブームであることが理解できた。最近は、早朝のジョギングが暑くて厳しいため、帰宅して21時過ぎに走っているが、この時間にジョギングする人はとても多い(少なくとも自分の家の周りは)。女性比率も高いので、「そういえば、昨日も走ってましたよね」的な展開も期待できるのだが、今のところそんな出会いには発展していない。

 1ヶ月半くらいで100kmを達成すると、ジョギングが続いたことに自信を持てるようになり、完全に習慣化。毎日、家の周りの3km強を15分程度で走った結果、冒頭のように1年2ヶ月でようやく1000kmを達成できた。週末に走るまとめて方も多いが、オオタニはとにかく機械のように同じ時間・同じ距離をこなすほうが性に合っていたようだ。

 Nike+も含め、Nike+ GPSにはいろいろな機能が用意されているが、この間に使ったのはとにかく走って、記録することだけ。だが、どうやらこの距離をひたすら稼ぐというのが、いわゆる「書くだけダイエット」と同じ効果をもたらせてくれたらしく、距離を積算してくれることで達成感を得ることができた。一方で、休んだ日は記録されないので、さぼったこともきちんと残ってしまう。こうなると、ますます走るのを止めるのが怖くなり、記録がどんどん更新されることになる。

 特に男性にとっては、この「実績と達成感のログ化」が大きなモチベーションになる。ここらへんは、コロプラのような「位置ゲー」にはまるとか、都内の人気つけ麺屋50店を制覇するのと同じ心理かもしれない。続ければ続けるほどNike+のダッシュボードでは「毎日頑張っています」「さらに遠くに走り続けましょう」とイケアな日本語で褒められるし、Facebookで記録をアップすれば、賞賛の声も多少集まる。コンプガチャでアイテムゲットするよりコストをかけずに達成感を得られるし、なにしろ健康的だ。

Nike+では、続けているだけで褒められる

 で、ジョギングの効果はどうだったかというと、個人的には絶大。まず医者に行く回数が激減し、風邪で寝込んだり、咳が続くことがなくなった。休みの日に子供と一日中遊んでも疲れなくなったのにも驚いた。あとは体重自体やお腹周りにも影響を及ぼしており、中性脂肪など健康診断の数値にも表れるようになった。飯もうまいし、パツンパツンだったズボンも緩くなった。ここまでくると、なんだかサントリーの「マカ」の宣伝でもしている気分だが(笑)、自分にとっては捗ることだらけで、効果を実感している。これでマンダムの佐々木課長のように、女性の部下から「いつも若々しいですね」と言われるくらいになればよいのだが、そこまでは求めすぎであろう……。

続ける秘訣は「快適なラン環境を日常化する」こと?

 1年振り返ってみると、毎日続けるには「快適なラン環境を日常化する」ことが秘訣だったような気がする。毎日走れるコースと距離、流す音楽や走る時間帯などを、早いうちにパターン化し、Nike+ GPSを活用し、これを続けることだ。

 ジョギングを始めるに当たっては、まずどのコースを走るかを早めに決めなければならない。しかし、走りやすい舗装道路で、人や車の通りがあまり多くなく、信号の少ないジョギングコースを見つけるのは、なかなか難しい。Nike+ GPSを活用し、さまざまなルートを試しながら、長続きしそうなコースを決めると良い。オオタニも最初は距離を伸ばすことに躍起になっていたが、最近は3km強のコースと決めている。アメリカ産(?)のNike+は、なにかと高い目標を設定するよう促してくるが(笑)、個人的な目標はあくまで長続きさせることなので、無理は禁物にしている。

Nike+では、高い目標を設定するよう促される

 ただ、くれぐれも車が急に飛び出してくるところや、見通しの悪いところはコースから外してもらいたい。虫よりも、暑さ・寒さよりも、車や自転車がジョギングの大敵だと思うからだ。

 自らを鼓舞するため、流す音楽にもこだわりたい。個人的には試行錯誤の末、AnthraxやDestruction、Helloweenなどの90年代スラッシュメタルか、UnderworldやOrbital、Perfumeなど4つ打ちのテクノなど、リズム重視のBGMと相場が決まっている。J-POPを口ずさみながらとか、アンビエントでリラックスしながらとか、好みがあると思うので、試してみるとよい。夜中だと、多少シンガロングしても不審に思われないので、一人カラオケと同じストレス発散効果がある(そんなことはない?)。

 Nike+ GPSには、「パワーソング」というお気に入り曲を登録する機能もあるので、疲れたときにはテンションを高めるプレイリストをきちんと作っておくとよい。BGMが違うと、走る意欲が俄然違ってくる。

ソニーの「MDR-XB41」は普段使いにはもってこいなのだが、走っているときは汗や乾燥で滑り落ちることがある

 ただ、ヘッドフォンだけは最適なものにたどり着いていない。長らく普段使いの「MDR-XB41」(ソニー製)をジョギングでも使っているが、走って揺れたり、強風が吹くと外れやすいのだ。インナーイヤーのMDR-XB41は、かなり密閉度も高いと思うのだが、夏は耳に汗をかき、冬は乾燥するので、どうしても揺れると耳から落ちてしまう。イヤーピースを変えたり、いろいろ試したのだが……。お勧めのモノがあれば、ぜひツイートしてもらいたい。

 ということで、苦しい以前にさまざまなメリットがあるので、気温が落ち着く秋口くらいからジョギングにチャレンジしてみてはいかがだろうか? 人生変わりまっせ。

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