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最新パーツ性能チェック 第128回

ハイミドルクラスGPU「GeForce GTX 660 Ti」の圧倒的性能を見る

2012年08月16日 22時01分更新

文● 加藤 勝明

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対抗馬はRadeon HD 7870か7970か?

 ベンチによる検証を行なう前に、ベンチ環境を紹介しておこう。今回は以下のような構成でテストしている。

テスト環境
CPU Intel「Core i7-3770K」(3.5GHz)
マザーボード ASUSTeK「P8Z77-V PRO」(Intel Z77 Express)
メモリー DDR3-1600 4GB×2
ビデオカード Radeon HD 7950(AMDリファレンスモデル)
Radeon HD 7870(AMDリファレンスモデル)
Radeon HD 7850(AMDリファレンスモデル)
ELSA「GLADIAC GTX 560 Ti mini 1GB」(GeForce GTX 560Ti)
SSD Intel「SSD 330」(120GB)
電源ユニット 玄人志向「KRPW-G630W/90+」(630W/80PLUS GOLD)
OS Windows7 Home Professional SP1(64ビット)
グラフィックスドライバー ForceWare 301.42/305.37(GeForce GTX 660 Ti)
ForceWare 301.42(GeForce GTX 670/560 Ti)
Catalyst 12.6(Radeon HD 7870/7850)

 対抗馬として準備したのはGIGABYTE製GTX670カード「GV-N670OC-2GD」およびZOTAC製GTX560Ti搭載の「ZT-50312-10M」の2枚を準備。GTX660Ti/GTX670がオーバークロック仕様なのに対し、GTX560Tiがリファレンス仕様な点はご容赦いただきたい。

GeForce GTX 670を搭載したGIGABYTE製ビデオカード「GV-N670OC-2GD」。実売価格は3万9800円前後

GeForce GTX 560 Tiを搭載したZOTAC製ビデオカード「ZT-50312-10M」。実売価格は1万6800円前後

 さらにRadeonとの性能差も見たいということで、用意したのは「Radeon HD 7970」と「Radeon HD 7950」のリファレンスカード。ハイミドルのGPUにハイエンドを対抗させるなんてアンフェアだ……と思わないでいただきたい。この後のベンチ結果を見ればすべてがわかるようになっている。

「Radeon HD 7970」のリファレンスカード

「Radeon HD 7950」のリファレンスカード

 また、今回定格仕様のGTX660Tiカードを入手できなかったため、ブーストクロックだけをリファレンス仕様に落としたものも掲載した。あくまで参考値として見て欲しい。

いきなりRadeon HD 7970を超えた!

 まずは軽く定番「3DMark 11」の結果からチェックしていこう。設定はPerformanceとExtremeの2通りで実行している。

3DMark 11

3DMark 11 Performance(単位:score) better→

3DMark 11

3DMark 11 Extreme(単位:score) better→

 GTX660Tiの性能は、GTX560Tiより80%も上、GTX670の約6%下。ややキツめのオーバークロックがかけられた設定をさしおいても“GTX670とGTX560Tiの間隙を埋める”と評価するのはやや厳しい。むしろ“ほぼGTX670”と考えた方がよさそうだ。クロックの遷移状況を「GPU-Z」で監視すると、今回の検証環境ではコア1228MHzまでの上昇を確認した。このあたりもGTX670に迫っている一因と思われる。
 ここでもうHD7970を対抗馬にもってきた理由がわかったと思うが、GTX670のすぐ下に位置するGPUなので、GTX660Tiの“仮想敵”はHD7870ではなく、HD7950やHD7970といったハイエンドなのである。リファレンス相当のブースト設定に落とすと、ほぼHD7970と同じスコアーになる点に注目したい。

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