荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第266回

OM-Dで撮る公園の猫のベンチ事情

猫もいろいろ……見た目じゃわかりません

　そもそも人間がくつろぐためのベンチに居座るような猫は、人が近づいても平然としてることが多いから、猫好きには狙い目。撫でさせてくれるかも。

　とはいうものの、次のベンチで毛繕いしてる猫の写真2枚、片方は近づくと駆け寄ってきて、こちらがベンチに座ると有無をいわさず膝に飛び乗ってくる、人に慣れすぎてる猫。

　もう片方は人が近づくと「え、まさか人が来るとは思わなかったよ」って顔をしてのっそりと逃げちゃう猫。

テーブル付のベンチで毛繕い中の秋の猫。人を見るとすかさずついていき、すぐ膝に乗りたがるのです（2010年11月 リコー GXR A12）

ベンチのまんなかで夕方に毛繕い中の猫。人が近くにいても平然としてるけど、ある程度以上近寄るとさっと椅子の背に飛び乗って去っていきました（2012年6月 オリンパス OM-D E-M5）

　いやあ、さっぱりわかりませんわな。

　夏が終わり、秋が過ぎ、だんだん寒くなってくると猫はベンチの下ではなく上に出てくるようになる。

　冬でも暖かい陽射しがやってくると、日当たりを求めて昼寝をはじめる。ポカポカと陽射しを浴びてお昼寝してて、近づいてもなかなか起きないのである。

ベンチの端っこからあごをはみださせて気持ちよさそうにお昼寝してる猫。人が近づくと逃げるんだけど、この日はポカポカの誘惑に勝てなかったようです（2008年12月 キヤノン Powershot SX1 IS）

　そうそう、ベンチ周りから動かない猫って、けっこうやってきた人から食べ物をめぐんでもらえることを期待してたりするけれども、人の食べ物は猫にとって塩分や脂分が多すぎてよくないのであげないこと。

　犬がいるのにも臆せず、おこぼれを狙うような猫にいたってはもうなんと言ったらいいかわかりませんです。

犬の散歩ついでにベンチでお弁当を食べはじめた“ふたり”。犬がいるにもかかわらず、おこぼれはないかと、犬を警戒しつつ果敢に狙っております。これにはびっくり。犬は知ってか知らずか知らぬ顔（2012年6月 オリンパス OM-D E-M5）

筆者紹介─荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイ ン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩で、天気がいい日は自転車で都内を走りながらネコを探す日々。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい！』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』（ソフトバンク新書）。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/