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3万円台のBlu-ray Discレコーダーは買い……なのか!? 第3回

BD不要? なら2万円台からのHDD格安レコはどうだ!

2012年08月15日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

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リモコンの使い勝手でも
マクセルの出来の良さが光る

3モデルのリモコン。日立マクセル(左)は、縦方向にゆるくカーブしたデザインを採用。トータルでの完成度が高い。バッファロー(中央)はボタンの配置や形状を工夫して使い勝手を向上。アイ・オー・データ機器(右)はちょっと地味な印象で再生系のボタンが小さい

3モデルのリモコン。日立マクセル(左)は、縦方向にゆるくカーブしたデザインを採用。トータルでの完成度が高い。バッファロー(中央)はボタンの配置や形状を工夫して使い勝手を向上。アイ・オー・データ機器(右)はちょっと地味な印象で再生系のボタンが小さい

 最後に使い勝手を左右するリモコンをまとめて見ていこう。今回一番出来がいいと感じたのは日立マクセルのリモコン。視認性や押しやすさに配慮して正面を緩くカーブさせたユニバーサルデザインを採用。上から選局ボタン、十字キーや番組表などの機能ボタン、下に再生用のボタンと機能的かつ使いやすく配置されていて、スムーズに使える。

 バッファローは、電源ボタンを赤としたほか、4色カラーボタンも備えるなど、BDレコのリモコンに近い印象。ボタン数はやや多めだが、再生用のボタン配置がわかりやすく、再生/一時停止ボタンを大きくするなどで使い勝手を高めている。

 アイ・オー・データ機器は、大きめのダイレクト選局ボタンや十字キーを配したデザインで、ボタン数も少なめで使いやすい。気になったのは、再生時の早送りや早戻し、再生/一時停止ボタンが小さく、ちょっと使いにくかった点だ。

 大きめの文字で視認性を高めるなど、トータルでの使いやすさでもマクセルがNo.1だ。

価格は高いがBDレコ並に機能が充実した
日立マクセルがオススメ

 ひと通り各モデルを使ってみると、機能的にシンプルなアイ・オー・データ機器も、割り切って使えばテレビ録画は十分にこなせるし、余計な選択肢がないので誰でも簡単に使えるというのはそれなりにメリットだと思う。

 そうは言っても単に安いだけでなく、ダブルチューナーとなるバッファローやマクセルの方がお買い得感は高いと感じる。日立マクセルはライバルであるBDレコがシングルチューナー主体ながらも実売3万円台であると考えると、ちょっと高価なのが残念。

 使い勝手の点では、BDが不要だという人ならば有力な選択肢になるし、筆者としてもこの3モデルのなかでは一番のおすすめとしたい。

BDが必要と感じるならば
実売3万円のBDレコは「買い」だ

 今回の特集全体を通して、最終的に「BD付きとBDなし、どっちがお得?」という命題に決着を付けよう。明確にBDが不要と言い切れる人なら、価格が安価、あるいはダブルチューナーや大容量HDDなどのアドバンテージがあるHDDレコーダーの方がお得なのは間違いない。

 問題はBDが完全に不要かどうかだ。番組をBDに録画することはなくても、BDソフトを再生したいということはありうるだろう。もしも、BD再生機器を持っていない人ならば、この点を考慮しておきたい。

 BDプレーヤーは最安価なものでも1~2万円はするので、HDDレコーダー+BDプレーヤーで、そこそこの(ダブルチューナー搭載の)BDレコーダーが買える予算になってしまう可能性がある。それだけ、実売3万円のBDレコはお買い得ということだ。玉虫色の結論になってしまうが、結局はBDが必要かどうかが決め手になるだろう。

 また、前回取り上げた3チューナー搭載のミドルクラスモデルも予算が許すのであれば候補として検討してほしい。チューナー数や機能の違いもさることながら、意外に画質は価格以上の差を感じた。

 テレビ録画はもちろん、BDソフト再生も行なうBDレコだけに、画質や音質には可能な限りコストを投じるべきだと思う。

こちらも十分魅力的!! nasne&PS3という選択肢

8月30日にあらためて発売されることが決まった「nasne」

8月30日にあらためて発売されることが決まった「nasne」

 本特集では発売日延期の都合(7月19日に一旦発売が決まっていたものの、HDDの不具合により直前に発売が延期になった)で一緒に取材することはできなかったが、めでたく8月30日に発売が決まったソニー・コンピュータエンタテインメントのネットワークレコーダー&メディアストレージ「nasne」。こちらも、リーズナブルにテレビ録画を楽しむならば見逃せないアイテムだ。

 簡単に説明すると、nasneは500GBのNASにデジタル(地デジ・BS/110度CS) チューナーを内蔵したもの。HDMIなどの映像出力端子を備えていないが、プレイステーション 3と組み合わせることで、テレビ視聴アプリ「torne」の快速GUIによる極楽テレビ視聴&録画が楽しめる。

 また、「VAIO」(専用アプリ「VAIO with nasne」を無償提供中、ベータ版、Windows 7専用)や、「Sony Tablet」(RECOPLA Ver.1.2以上を使用)などでもテレビ視聴や録画が行なえる。すでにこれらの機器を持っていれば、nasne本体の価格(1万6980円)で録画ができるようになるのだ。

 PS3との組み合わせならば、BD再生もできるし、DLNA機能なども使えるため、BDへの書き出し以外はBDレコとほとんど変わらない使い勝手になる。また、テレビ録画機としては最速のGUIや番組表の表示、そしてユーザー間で人気の番組がわかる「トルミル表示」や、ツイッター連携機能など、テレビを楽しむためのユニークな機能も満載だ。

 さらに、nasneに録画した番組をPlayStation Vitaやプレイステーション・ポータブルにPS3から書き出すことも可能。ポータブル機器に番組を持ち出したいとは思うけど、BDメディアへの保存をする気がない、と考えているユーザーなら、PS3&nasneは魅力的な選択肢ではないだろうか。

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