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ハーマン、渾身のBluetoothヘッドホン「harman/kardon BT」

AKG音質+apt-Xが最強!超実用的なワイヤレスヘッドホン

2012年08月11日 12時00分更新

文● 四本淑三

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ノイジー! レイテンシー!! これまでのBluetoothはひどかった

 Bluetoothのヘッドホンやスピーカーホンは、スマホと一緒に使うと泣けるほど便利。家庭用オーディオシステムの革命は、Bluetoothによって成されるのでないかとさえ思えるくらいですよ。しかーし!

 音がひどくて我慢ならねえ! だったら紐付きでいいじゃん! だいたい面倒だし!

 という方はけっこういらっしゃるのではないかと推察致します。なぜなら私もその一人だからです。使っていながらも、ときどき引き裂かれます。ワイヤードorワイヤレス、どちらの立場を選ぶべきか?

 ただ、世間で言われている音のひどさというのは「圧縮されているんだから、どうせハイエンド出ないんでしょ?」というようなもので、実際その通りの現象もあるのですが、でもそこは私、全然気にならない。なぜなら、多少欠けた成分というのは、耳が慣れて自動的に補正してしまうからです。我慢はできる。

 でも我慢できないひどさは大きく2つ。それが――

 ノイズ! 遅延! レイテンシー! 雑音!
(※強調する意味で、日本語と外来語を並べて4つにしてみました)

 とにかく、これは我慢ならない。まずは雑音。アンプの残留ノイズのように、延々と鳴りやまないわけです。しかもけっこうなボリュームで。

 次に遅延。レイテンシーというやつです。音が遅れるんですね。通信時の信号圧縮でエンコードとデコードを経るうちに。地デジの時報が信用ならないものになったのと同じ理屈です(見ないから本当は知らないけど)。単に音楽を聴くだけなら問題はないわけですが、スマホやPCは能動的に使うわけで、主に次のような用途で問題が生じます。

これが苦手だったよBluetooth!!

No.1 YouTubeを見る
(音が遅れて聞こえるので絵と合わない。役者さんが丁寧にリップシンクしても無意味)

No.2 ゲームをする
(操作に対して音が遅れて出てくるので間抜けな感じに。音ゲーとかダメでしょう)

No.3 楽器アプリで演奏する
(弾いた音が遅れて出てくるので、リズムに合わせられません。すごく下手な感じに)

 要するに、「一方的に流れてくる音楽を、ダラダラ聴くだけ」という用途以外には使えなかったのです。A2DPプロファイルの標準であるSBCコーデックの場合、仕様上200ms(単位はミリセカンド。平たく言えば0.2秒)は遅れても諦めろということです。これがどういう事かと言えば、音は1気圧気温15度で、1秒間に約340m進みますので、200msの遅れを距離にすると、大体68m離れている人と話している感じのもどかしさになります。

 なるほど分かりにくい。ではテンポが120BPMの曲なら、16分音符1つか、下手すると2つ分くらいの遅れ。これくらい遅れてしまうと音楽になりません。これを解決してくれる技術が登場、というか本当はずいぶん前からありました。それが「apt-X」という技術です。

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