100日使ってドコモのXiとどっちが安いか?
ここからが本題。そもそも、b-mobile4G WiFi2 100日パッケージの価格は高いのか安いのか? ドコモのXiモバイルルーターをお店で購入した場合と比較してみよう。
現在、ドコモのXiルーターの売れ筋機種はLG Electronicsの「L-04D」。一般的には実質0円という売り方をしており、端末価格をローン購入し、その分の支払いを月々サポートという形で月々の料金で相殺、実質的に端末の購入費用がかからないという仕組みである。
しかし、販売店によっては本体代を本当に0円、一括0円で販売するばかりか、同時購入のパソコンなどを数万円値引きしてくれる例までよく見かける。ここは一括0円でL-04Dを購入したと仮定して計算してみる。
一括0円で購入した場合、初期費用は契約事務手数料の3150円。月々の支払はXiデータプラン フラット にねん の4935円、プロバイダー料のmopera U スタンダードの525円、さらに月々サポートの735円が差し引かれ、最後にユニバーサルサービス料の3円が足され、合計4728円。
細かな話だが、mopera U スタンダードはキャンペーンで加入から4ヵ月目まで無料。さらにXiデータプラン フラット にねんは10月からキャンペーン期間終了により5985円に金額が上がるが、月々のデータ通信量が3GBに収まるならば、10月からスタートする「Xiデータプラン ライト にねん」に変更することで4935円を維持できる。料金プランの選択などによって多少の金額の上下がある。
この条件で、8月初旬に契約し、月々あたり3GBに通信を抑えて11月初旬までの100日間使った場合の料金は1万9962円。なお、フラットの通信料金は日割にならないので、4カ月分がまるまるかかってしまう計算で、その時点で解約すると9975円がプラスされ、かかる費用は合計で2万9937円となる。
そう考えると、b-mobile4G WiFi2 100日パッケージの3万2800円という金額はそれほど低価格とはいいにくいが、最初の契約や解約時のわずらわしさを考慮し、カメラ量販店などの購入で10%程度のポイントがつくなら、b-mobile4G WiFi2 100日パッケージという選択は現実味を帯びてくる。
100日経過後は別のSIMカードが必要
b-mobile4G WiFi2を100日使った後はどうするか。b-mobileも新しいタイプのSIMを提供開始したり、既存サービスのブラッシュアップを怠っていないので、100日後に新しくてよりよいサービスが提供される可能性は大いにある。
b-mobile4G WiFi2 100日パッケージを継続して使いたい場合は、継続の契約というのは用意されておらず、必ず新たなSIMカードを購入する必要がある。現在出ているサービスの中からなら、月間2GBまでの通信ができ、月額2970円の「PairGB SIM」あたりが第一候補になるだろう。
2970円ならドコモのXiよりも安く利用していくことができる。ただし、このSIMを使うには最初に契約事務手数料分として3150円かかるため、短期間の利用では割高。利用期間が120日や150日という場合なら、最初からドコモを使っているほうがいいこともある。
また、ドコモのXiも10月から月間3GBまでで4935円というプランを打ち出したばかり。今後、別のプランが登場する可能性がある。もし、100日後にドコモと契約するほうがメリットがあるなら、設定すればb-mobile4G WiFi2にドコモのSIMカードを挿して利用することもでき、そういう運用もアリだろう。
b-mobileとXi、体感レスポンスはほぼ同じ
最後に速度計測をしてみよう。比べる相手はまったく同じ無線通信システムを使うドコモのXi。同じ場所でテストすれば同じ結果が得られるはずだが、バックボーンの違いなども比較するため、あえて回線が混雑しているであろう平日夜の新宿駅付近で速度を試してみた。
全体的にはドコモのXiに軍配があがるものの、b-mobileは比較して遅さを感じたか? と問われれば、体感的には全く同じだったとしか言いようがない。
同じ場所でそのままb-mobileとXiを交互に使い分けてウェブブラウジングやVPNへの接続などをやってみたが、体感では同等で、違いを意識するようなことはなかったと申し添えておきたい。
契約なしで使いたいならやっぱりb-mobile
モバイルルーターを持っておらず、その上で100日間くらい使うならb-mobile4G WiFi2 100日パッケージはまさに便利なパッケージ。b-mobileなら契約にともなうわずらわしさはなし。お店に在庫があれば、買いに行ってお金を払えばすぐに受け取れ、簡単なアクティベーション作業の後、すぐに使い始められるというメリットもある。
通常の契約と違って購入時に身分証明書もいらず、特に会社で短期間使うような場合にはたいへん便利である。
ただ、契約期間や購入時のキャンペーンなどによっては、Xiがコスト面でも有利になることがある。実際に購入する際は、利用シーンなどを考慮して、十分に検討して購入してほしい。
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