iOSに追いついた「音声入力」
ついにOS Xにも、日本語で話しかけた言葉がテキストに変換される「音声入力」が搭載された。機能的には第3世代iPadとほぼ同様で、iPhone 4Sの「Siri」のようなアシスタント機能は利用できない。つまり、文章入力にしか対応しないが、かな漢字変換を含めた日本語入力を音声で行なえるところがポイントだ。子どもやお年寄りなど、この機能を必要とする層は少なくないはずで、その意味でも待望の機能といえる。
音声入力を利用するには、システム環境設定に追加された「音声入力と読み上げ」ペイン上のスイッチを事前に「入」に設定しておく。「Fn」キーを2回押せば音声入力が開始され、もう一度「Fn」キーを2回押すか「enter」キーを押せば、データがクラウド上に送信され、数秒ほど待つと日本語変換されたテキストがカーソル位置に挿入される。IMEで入力可能なアプリケーションであれば利用できるので、その気になれば「ことえり」などの日本語IMEを置き換えることもできる。
認識精度と変換精度は高く、「きしゃのきしゃはきしゃできしゃした」と話しかければ「貴社の記者は汽車で帰社した」と入力されるし、「かきふらいとかきあげをたべた」も「カキフライとかき揚げを食べた」のように意図どおり入力される。ただし英文を書き分けることは想定されていないようで、「まうんてんらいおん」は「Mountain Lion」にならず「マウンテンライオン」となるし、「Siri」は「しり」になってしまう。会話のようなくだけた言い回しや顔文字の入力にも対応しないので、その点はiOSの音声入力ともども今後の課題となるだろう。
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