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vPro利用の集中管理「McAfee ePO Deep Command」も同日登場

Intel VTでルートキット対策!「Deep Defender」8月1日発売

2012年07月26日 08時00分更新

文● TECH.ASCII.jp

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 7月25日、マカフィーはインテルCPUが搭載する機能を利用する“ハードウェア支援型セキュリティ製品”であるルートキット対策ソフトウェア「Deep Defender」、vPro利用の管理ソリューション「ePO Deep Command」を8月1日に発売すると発表した。

同日行なわれた発表会に登壇したマカフィー代表取締役社長のジャン-クロード・ブロイド氏。日本は米中に次ぐ世界第三位の経済国家であり、標的型攻撃のターゲットとなる。にもかかわらず、情報セキュリティへの投資は遅れていると警告する

 同社発表によれば、新たなルートキットは毎日3500個も発見されており、OS上のアプリケーションとして動作する従来型のウイルス対策ソフトウェアでは、リアルタイム検知が困難になっているという。こうした事態に対処するのが、インテルに買収されたマカフィーにとって初の両社共同開発となったセキュリティプロダクトであるDeep Defenderだ。

PCを狙う脅威は年々多様化する

 Deep Defenderは、インテル製CPUが搭載する仮想化支援機の「VT(Virtualization Technology)」を使ってOSより先に起動し、OSより深いレベルで監視を行なう「McAfee DeepSAFEテクノロジー」とヒューリスティック型の検出エンジンを搭載。通常のセキュリティソフトからは検知されないよう潜むルートキットを検出する機能を持つ。

OSの下で動作する「McAfee DeepSAFEテクノロジー」を使う

 Deep Defenderはルートキットの検出に特化した製品であり、従来型のウイルス対策機能は持たない。こうしたことから、導入にあたっては同社の企業向けウイルス対策ソフトおよびセキュリティ統合管理ソリューション「ePO(ePolicy Orchestrator)」との併用が必須になる。

 Deep Defenderの動作環境は、Core i3/i5/7を搭載したPCで、対応OSはWindows 7のみとなる。Windows 8については、Deep Defenderの次バージョン登場後に、Windows 8対応用パッチを提供予定とのことで、2012年中には対応時期が明らかになるようだ。

 一方、現時点で多くのユーザーがいるWindows XPには対応しない。Windows XPは2014年でサポート期限が切れるため、現在のWindows XPユーザーについては、Windows 7/8への移行時に導入を促すこととなる。なお、Deep Defenderは米国では2011年の10月に発売されている。日本発売が遅れたのは検証をなどに時間をかけていたためで、8月1日に登場するのはマイナーバージョンアップ版である「バージョン1.0.1」なのだという。

 Deep Defenderの価格は、1ライセンスあたり4070円(11~25ライセンス購入時、初年度サポート料込み)から1340円(1万ライセンス超購入時)などとなる。

電源オフのPCを起動する「ePO Deep Command」

 同日発売が発表されたePO Deep Commandは、インテルのCPUやチップセットが搭載するPC管理機能vProの機能の1つである「AMT(Active Management Technology)」を利用する、PCの集中管理ソリューションである。AMTに対応したPCに対しネットワーク経由で命令を出すことで、たとえ電源オフの状態でも起動させ、ウイルススキャンなどを実行できる。AMT利用の管理ソリューションはさまざまなベンダーが提供しているが、ePO Deep Commandの特徴は、名前にある通りePOの一部である点だ。そのため、すでにePOを導入する環境であれば容易に利用が可能となる。

vPro対応でより高度なPCの集中管理が可能になる「ePO Deep Command」

 ePO Deep Commandの価格は、1ライセンスあたり2620円(11~25ライセンス購入時、初年度サポート料込み)から860円(1万ライセンス超購入時)などとなる。

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