キヤノンが目指した画質とサイズ
それを実現するための“最後発”
発表会では、キヤノンマーケティングジャパンの代表取締役である川崎正己氏が登壇。キヤノンがミラーレス機を出すにあたり、徹底的にこだわったのは高画質と小型サイズであると語った。
また「レンズはカメラの命」であるとし、同社の多種多様なEFレンズ群をマウントアダプターを介してつけられる点をアピール。「これこそキヤノンができる写真表現のステップアップ」であり、「ミラーレスカメラを投入する意義はここにある」と述べ、ユーザーがミラーレス機からデジタル一眼レフへステップアップすることも狙っていることを明かした。
さらに、キヤノンの常務取締役でイメージコミュニケーション事業本部長の真栄田雅也氏は、国内大手カメラメーカー最後発となったこのタイミングでのミラーレス機投入について「満を持してというより、ようやく開発できた」とし、同社が目指した画質とサイズに「やっとめどがついた」と、あえて最後発になったわけではないことを強調した。
近い価格帯のミラーレス機と
スペックを比較してみた
表中の一部スペックに誤りがありました。お詫びして訂正いたします(2012年7月23日)
最後に、発表会とは関係ないが競合他社の比較的近い価格帯のミラーレス一眼カメラと主なスペックを比較してみた。
EOS Mは撮像素子の解像度が一番高く、サイズも最大級となっている。一方で連写速度とバッテリーは他機種と比較するとやや低い(連写速度については解像度が一番高い=データが一番大きいので仕方がないところではあるが)。
背面ディスプレーはアングルが可変ではないものの、解像度は一番高い。
エントリーとはいえ撮影画質においては妥協がない――それがキヤノンのミラーレスということだろうか。であれば、(マウントアダプターを使えるとはいえ)やはりレンズの拡充が重要。今回の発表会では新レンズのロードマップなどは公表されなかったが、ラインナップ展開に大いに期待したいところだ。