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おかげさまで大好評「忘れ去られたCPU黒歴史」の裏話 その1

2012年07月17日 20時13分更新

文● ASCII.jp編集部

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 「忘れ去られたCPU黒歴史」担当でございます。刊行前は「無料で読めるウェブの連載記事をまとめた本が売れるだろうか?」という不安もありましたが、多くの方に興味を持っていただけたようで、安堵しております。

 Twitterのタイムラインを見ておりましたら、本書の話題から派生して、東工大のスパコン「TSUBAME 2.0」の責任者として名高い松岡 聡教授による「Itaniumはなぜ凋落したか」という興味深いツイートが流れるなど、CPU黒歴史がきっかけとなって、なかなか振り返られることもないダメCPUの話に花が咲いていることもあるようです。

 しかし、まさか発売初日にAmazonで品切れになるとは思ってもいませんでした……。まことに申し訳ございません。Amazonの在庫は復活したようですし、東京近郊の書店様では、秋葉原の「書泉ブックタワー」様、有隣堂様(ヨドバシAkiba 7階)、高田馬場「芳林堂」様などで大きくお取り扱いいただいておりますので、これらIT系の書籍に強い書店様を覗いていただければと思います。

秋葉原 書泉ブックタワー様、PC書籍売り場の様子

高田馬場 芳林堂様の様子

 さて、ここではちょっとした裏話でも披露したいと思います。業界に類書のないCPU黒歴史でございますが、実は連載時点でモデルとなった書籍がございます。Twitterでも気づいていらっしゃる方がおられましたが、軍事評論家の岡部いさく氏が、「岡部ださく」のペンネームで執筆されておられる「世界の駄っ作機」がそれです。

 世界の駄っ作機は書名からもおわかりのとおり、岡部氏のユーモアあふれる語り口とご自身の手によるイラストにより、数々のダメ飛行機の物語が紹介されています。CPU黒歴史はそのプロセッサー版を目指した連載でした。イラストで見るのも楽しい駄作機に対して、見た目はどうということもないダメCPUでは、ビジュアル面のインパクトに欠けるのが残念ですが。

 飛行機とCPU、ダメ製品になる理由はそれぞれですし、共通点もほとんどないのですが、理論上は高性能のはずが製造でつまずき、性能が上げられずに競合や後継製品の前に消えていった「Prescott」や「K6-III」「初代K8」などは、試作機では高性能だったはずが、量産機になると重量過多で性能が落ちて駄作化したダメ飛行機と、どことなく似ている面もあるのかと思います。

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