前戦をまさかのノーポイントで終えたメロン号
急遽福島のラリーに参戦することになった……
前戦の愛媛戦でリタイヤしてしまったメロンブックスインテグラ、通称「メロン号」(関連記事)。シリーズを考える上では、重要なグラベルイベントで0ポイントに終わったことはあまりにも痛すぎる。事前に立てていたチーム戦略を、根本から見直すことが必要だ。
今年の全日本ラリー選手権は、ターマックイベントが5戦、グラベルイベントが4戦。メロンブックスラリーチャレンジ(MRC)は、このうちターマックイベントの全勝を狙っているけど、もしターマックイベントをぜんぶフルポイント(イベントポイント10+デイポイント6)で優勝したとして、そのポイント合計は80ポイント。一方、グラベルイベントで全勝する選手がいたとするなら、グラベル戦はポイントにかかる係数がデカいのでイベントポイントだけでも70ポイント。これにデイポイントを足せば、80ポイントを優に上回ってしまう。
シリーズの要といえる9月の第7戦「ラリー北海道」は国内有数のサバイバルイベントで、当初の戦略では、MRCはこのイベントを安全なペースでアタックして最後まで生き残る作戦だった。ところが、このままでは少しでも高いポイントをゲットするため、ただでさえ完走も難しい「ラリー北海道」で相当な無理をさせることになってしまう。しかしそれは、あまりに危険すぎる!
さいわいにも、今年のMRCは第3戦「がんばろう!福島MSCCラリー」を予備イベントに定めていて、なにか不測の事態が起こったときには、この福島戦に臨時で参戦する予定になっていた。愛媛戦で取れなかったポイントは、福島戦に臨時参戦して絶対に取り返さなきゃいけない。名物の白河ラーメンも食べたいし。
ということで、2年ぶりに福島への参戦が決定したMRCメロン号。今回のレポートは、デイ1がスタートした6月2日朝からはじめることにしよう。
久しぶりの参戦となって福島で
厳しい洗礼を受ける
午前6時。スタート前のわずかな時間、チームブースでは出走する3台の準備に余念がない。今回も愛媛戦と同じく、メロン号の他にランサー、ヴィッツとの合同チーム体制。新たに投入したワークスタイプの整備テントも展開して、チームブースはこれまで以上のにぎやかさだ。
それにしても前日はひどい目にあった! 夕方すぎに土砂降りの大雨が降ったんだけど、サービスパークで一番低いところにあるチームブースが完全に冠水してしまった。あわててゴミで埋まっていた側溝を掘りかえしたり、モップで水をかき出したりしたけど、滝のように流れ込んでくる水の勢いにはなすすべなし。このまま池みたいになったブースで本番を迎えるのか、と本気で心配になったほどだった。
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