今回試用するのは、東芝のUltrabook「dynabook R632/28FK」(以下R632)だ。本製品は、2011年に発売された「dynabook R631」(以下R631)の後継機種である。カラーリングが一新されたため、一見してのイメージはだいぶ変わったように感じるが、中身はどのくらい変化したのだろうか?
なお、本連載では前機種R631について、連載79回でレビューを、連載80回では開発者インタビューを掲載している。同シリーズについてより詳しく知りたいとお考えの方は、この2つも併読していただきたい。
薄型でもフルサイズのインターフェースが魅力
dynabook R63xシリーズは、13.3型ディスプレーを備えたUltrabookだ。R632になって進化した部分については後で言及するが、ここではまず、シリーズ共通の要素について解説しておきたい。
R63xシリーズの特徴は、やはりボディーだ。重量が1.12kg、厚みは最薄部で8.3mmという構成は、発売から時間が経過してライバルが増えた今でも、そう色あせていない。より軽いUltrabookも登場しようとしているが、東芝の強みはまだ有効だ。
他社製品よりも強い魅力は、主なインターフェース系を省略していないという点だ。アナログRGB出力に有線のGigabit Ethernet、SDメモリーカードスロット、そしてHDMI出力と、一般的な用途に必要なインターフェースが、サイズを小型化することも外部アダプターに頼ることもなく採用されているのは、魅力的である。
その一方、ある種妥協されたのがインターフェースの位置である。使いやすさを考えると、これらは本体側面にあった方がいい。ほとんどのUltrabookは左右側面にインターフェースを配置している。だがR63xシリーズは、USBひとつとヘッドホン、マイク、SDカードスロットを除き、多くのインターフェースと電源コネクターが本体後部に集まっている。頻繁に抜き差しするにはちょっと面倒な位置だが、出かける時にだけ外すものという観点ならば、まあ我慢できる部分ではある。
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