加熱し凝固した、出来立ての「ザクとうふ」
加熱されて、容器内はすっかりお豆腐状態の「ザクとうふ」は、冷却プールに投入される。加熱直後はまだ熱をもっていることもあり、中途半端にプールに浮いている状況。OVA「機動戦士ガンダム MS IGLOO」の第3巻「軌道上に幻影は疾る」において、陸戦型ザクII(J型)が宇宙で溺れるシーンが描かれているが、ちょうどそんなイメージを受けた。
また、このあたりから脳内には、劇場版機動戦士ガンダムのBGMが延々と流れていた。そんなわけで、以降はサントラを再生しながら見ていただくとより浸れることだろう。
大きなプールに大量に浮かぶザク。さすがにこの数は圧巻で、量産型MSだなぁ~と再認識するばかりだった
冷えるまでは浮いている機体多数。すでに内部は固まっているので、お豆腐としては出来上がっている。これからはザクになるための装飾と検品が待っている
水揚げされたザクは、人力でフタが下になるよう向きを統一する。通常の豆腐でいえば、裏返しにした状態だ
球体形状なので、ここも人力で水滴を拭き取っている。工程すべてをオートメーション化できるわけではないのだ
さらにエアブロアーで簡易乾燥させたあと「ザクとうふ」は最後の仕上げに入る
「ザクとうふ」出撃す!!
容器レベルで見れば、水揚げされて、容器外殻の水分を除去された状態で豆腐としてのパッケージングは完了しているが「ザクとうふ」が「ザクとうふ」たり得るための工程が用意されている。モノアイシールの手貼りと袋詰め、そして「ザクとうふ」専用段ボールへの封入だ。
モノアイシールの貼り付けは、取材時は7人体勢で行なわれていた。1機あたりのシール貼り付け時間は、専用の台座にセットして、シールを貼り、またラインに戻す間で約2秒。ガンプラでは微妙に失敗してリテイクが多いモノアイシールだが、ベテランたちは淡々と、そして正確にシールを貼っていた。
「ザクとうふ」のモノアイシールを手貼りしているところ。大量に流れてくるザクに息吹を与える、極めて重要な工程だ
「ザクとうふ」専用台座にセットして、モノアイシールをぺたり
袋詰めのため、ザクヘッドの状態に戻してまたコンベアで移動
ロールアウトしていく「ザクとうふ」。量産機はやっぱりいいなぁ
袋詰めのため、ここで一時停止して、1機ずつベルトコンベアにセットされる
最終パッケージング専用ベルトコンベアを移動する「ザクとうふ」
にしても文句がないくらい、ザクザクしている「ザクとうふ」だ
社長のこだわりが詰まった袋パッケージ
少し大型の機械で1機ずつ丁寧にパッケージングされる
スーパーで見る状態になった「ザクとうふ」
最終チェックは人によって行なわれる。袋がちゃんと閉じているかといったチェックをしているのだそうだ
最終チェックをクリアした「ザクとうふ」は、出荷先へと振り分けられる前に、搬送用コンテナこと「ザクとうふ」専用段ボールに箱詰めされる
「ザクとうふ」専用段ボール。中には12機のザクが入っている
出撃を待つ「ザクとうふ」