細かな改良で使いやすさを大きく向上
Smart Insightのような優れた補正機能が目立つFS2333だが、前機種FS2332で寄せられたユーザーの意見を元に、細かい部分の使い勝手も多数改善されている。そのひとつが付属のリモコンだ。
補正レベル次第であるが、Smart InsightやSmart Resolutionの効果は適さないシーンもある。例えばSmart Insightは、写真の修正を行なうのには適さない。ゲームによっても向き不向きがあるだろう。FS2332ではこれらSmart機能の有効無効やレベルを切り替えるには、何階層かのメニューを辿らないとならなかった。そこでFS2333では、リモコン上に「Smart」ボタンを用意。ボタンひとつでSmart機能各種の設定にアクセスできるようになった。
また、FS2332のリモコンは薄型のカードタイプだったが、ボタンのクリック感がなく、今ひとつ使いやすいとは言い難かった。FS2333の付属リモコンは、一般的なデザインとなり、使い勝手は向上した。
FS2332では、ディスプレーの前後への傾斜(チルト)は可能だったが、左右に向きを変える機能はなかった。FS2333ではスタンド底面に回転機構が備わり、左右各172度に回転可能となった。ディスプレー部分の上下位置も、60mmの範囲で変更可能になったほか、背面にはハンドルが用意され、ディスプレーの持ち運びや高さ調節がしやすくなっている。
FS2332はステレオスピーカーを内蔵していたものの、音質が良いとはとても言えず、欠点のひとつであった(そのためヘッドホン出力を側面に備える)。FS2333でもスピーカー自体はそれほど改善されていないとのことだが、左側面のヘッドホン出力に加えて、内蔵アンプを通さない音声のライン出力も装備。音声出力を外部のスピーカーに接続する際に、「アンプを通さないでほしい」という要望に応えたという。さらに細かい点だが、背面にモニターアームを接続する場合を考慮して、スタンドとアーム部分が完全にディスプレーから取り外せるようになった。FS2332はスタンドしか外れなかったため、モニターアームに接続してアームが残ってしまって不便だった点を受けての改良である。
記者は特にゲーム用ディスプレーとしてFS2332を愛用しているが、FS2333のSmart Insight機能の見やすさと、細かい部分の使い勝手向上には感心させられた。FS2333への買い換えも予定しているほどだ。直販サイトでの実売価格は3万9800円と、最近の23型フルHDディスプレーとしては高めの価格の製品だが、ゲーマーはもちろんのこと、普通の写真やウェブサイトもよりキレイに見たいという人にもお勧めしたいディスプレーである。
FORIS FS2333 の主な仕様 | |
---|---|
パネルサイズ | 23型ワイド(ノングレアタイプ) |
解像度 | 1920×1080ドット |
視野角 | 左右178度、上下178度 |
最大輝度 | 200cd/m2 |
コントラスト | 1000:1(コントラスト拡張時5000:1) |
応答速度 | 3.4ms |
映像入力 | HDMI×2、DVI-D、アナログRGB |
サイズ | 幅545×奥行き200×高さ390~450mm(スタンド含む) |
質量 | 約5.4kg |
価格 | オープンプライス(直販価格 3万9800円) |
この連載の記事
-
第133回
PC
Skyrimも快適? GeForce内蔵Ultrabook ASUSTeK UX32VD -
第131回
PC
デジカメとスマホを手軽に連携する無線LAN SDカード FlashAir -
第130回
PC
無線とタッチで使い勝手が進化したペンタブレット Intuos5 -
第130回
PC
スレートPCをCore i7で蘇らせたオンキヨー TW3A-A31 -
第129回
PC
店頭モデルも4コアCPUに パワーアップしたLets'note B10 -
第129回
PC
小型でも強力GPU搭載のゲームPC Alienware X51を検証 -
第129回
PC
Ultrabookと一緒に持ち歩きたい 超小型マウス「Cube」 -
第129回
PC
14型のUltrabookはアリか? デザイン重視のENVY 14 SPECTRE -
第128回
PC
WiMAXモバイルルーターの決定版!? Aterm WM3600Rを試す -
第127回
デジタル
高速SSDで起動・復帰が速いUltrabook Aspire S3-951 - この連載の一覧へ