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ネットワークの祭典「Interop Tokyo 2012」レポート 第5回

アラクサラブースでそろい踏み

通信事業者向けルーター「AX8600R」の三兄弟がいた

2012年06月15日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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Interop常連のアラクサラネットワークスは、通信事業者向けのエッジルーター「AX8600R」を参考出展した。また、60W給電可能なPoEスイッチや40Gbpsのリングネットワークなども披露されている。

ネットワークの「86」!声高に謳われたAX8600Rシリーズ

 AX8600Rシリーズは、6月5日に発表されたばかりの通信事業者向けルーターで、100GbEをサポートする。展示会場では、6Uサイズでバックプレーン容量1.6Tbpsの「AX8608R」、10Uサイズでバックプレーン容量3.2Tbpsの「AX8616R」、そして16Uサイズでバックプレーン容量6.4Tbpsの「AX8632R」の3兄弟がそろい踏みしていた。

三男の6UのAX8608Rと長男の「AX8632R」

次男の「AX8616R」は100GbEのデモを実施中

 通信事業者向けということで性能や信頼性はもちろん、高い拡張性や実装密度、運用性などの要件を満たす。とはいえ、最大の特徴として挙げられるのは、多様なアクセス回線を終端し、コアネットワークに中継するエッジルーターとしての柔軟性だろう。たとえば、処理エンジンに関しては新しいサービスやプロトコルに対応可能なプログラマブルなエンジンとASICを組み合わせたハイブリッドなアーキテクチャを採用している点が挙げられる。また、インターフェイスも1Uの転送エンジンの中に1/4スロットサイズの異なるラインカードを収容できるようになっている。つまり、100GbEだけではなく、10GbE、1GbEを小さい単位で混在させることが可能になっているわけだ。FTTHやADSL、モバイルなどさまざまなアクセス回線が混在している昨今、こうした機能は求められている要件かもしれない。

1/4スロットサイズでの増設が可能なマイクロラインカード構造

 また、アラクサラのお家芸ともいえる省エネも充実している。低電力な最新ハードウェアを採用することでAX7800Rシリーズに比べ、10GbEラインカードの1ポートあたりの消費電力を半減。必要な部分に電力供給し、不要な部分で削減するダイナミック省電力と、トラフィック量に応じて電力を制御する「フレックス省電力」を実装した。

 その他、アラクサラブースでは60Wの給電を可能にするPoEスイッチ「AX2230S-24P」やShownet間接続40Gbpsのリングネットワークデモなども用意されている。

PoEスイッチ「AX2230S-24P」でディスプレイに給電

Shownet間接続40Gbpsのリングネットワークデモ

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