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日本顧客向けの「テクニカルサービスラボ」も公開

Catalystがサービスリクエスト!シスコもプロアクティブ保守

2012年05月31日 09時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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5月30日、シスコシステムズはプロアクティブな新しい保守サービス「スマートサービス」に関する発表会を開催した。あわせて、日本の顧客専門のテクニカルラボもあわせて公開された。

新しい保守運用のあり方を提案

 シスコはネットワーク機器を中心に、運用効率の向上やセキュリティやビジネスリスクの軽減などを目的にさまざまな「シスコサービス」を提供している。これらのサービスは障害時の運用面だけではなく、計画や構築までを含めたライフサイクルをカバーするも大きな特徴だ。

シスコシステムズ ジャパン テクニカルセンター シニアディレクター セイ・クウォン氏

 シスコシステムズ ジャパン テクニカルセンター シニアディレクターのセイ・クウォン氏は、こうしたシスコサービスの1つである「シスコテクニカルサービス」の概要を説明した。同サービスは、24時間365日体制でWebやメール、電話などのテクニカルサポートを提供するもので、四半期あたりの技術サポートは25万件におよぶという。「これらは全体の一部に過ぎない。というのも、82%はオンラインで解決しているからだ」(クウォン氏)とのこと。ちなみに日本では東京と大阪に拠点を持ち、120カ所で部品配送拠点を整備。対応するエンジニアのうち約6割はCCIE認定を取得しているという。

テクニカルサポートの概要(グローバル/日本)

 こうした中、同社が昨年から日本で進めているのが、よりプロアクティブな「スマートサービス」だ。これは「ネットワーク全体の構成要素の可視化」と「障害対応の自動化」を効率的に行なうもので、手作業による手間やコストを排除し、障害対応に関しても迅速に進めることが可能になる。デモンストレーションを披露したテクニカルサービス マネージャーの大和哲也氏は、「IP電話や無線LANなど増え、ネットワークの規模も拡大し、複雑になった。ビジネスの依存性も高くなり、ネットワークはミッションクリティカルな存在となっている」とネットワークの現状について概説。こうした中、「新しい保守運用のあり方を提案する」のが、スマートサービスだという。

テクニカルサービス マネージャー 大和哲也氏

 大和氏は、脆弱性の影響を受ける機器をWebポータルから確認するという構成要素可視化のデモ、Catalyst 6500のファン障害が発生した場合、いち早く対処方法を得るという障害対応のデモを披露した。後者の自動化は、機器のソフトウェアが障害情報からサービスリクエストを作成し、メールで管理者に送信することで実現されている。

従来の障害対応の自動化のフローと自動化イメージ(下)

テクニカルサービスラボを公開

 また、発表会にあわせて日本オフィスに構築した「テクニカルサービスラボ」を報道陣に公開した。従来、西新宿オフィスに設置されていたラボを移設・拡張したもので、ルーターやスイッチ、キャリア向け機器、IP電話、セキュリティ機器、無線LANなど、サンノゼにある本社ラボに匹敵する1万2000デバイスを保有する。

テレプレゼンスを用いて、シドニーのエンジニア部隊と直接やりとりできる

キャリア向けルーター「CRS-1」が並ぶ様は壮観

無線LAN製品は壁にまとめて取り付けられている

 テクニカルサービスラボは、ホットアイル・コールドアイルで分離された最新のクーリングシステムや電源管理システムなどを導入し、大幅な電力消費の削減に成功したという。

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