電源は、ハイエンドビデオカードや
複数台のHDDも余裕の750Wを選択
基本構成の最後は電源ユニットだが、当然ながらエコな80PLUS認証取得はマストだ。コスト重視なら手ごろな価格で、エコな“BRONZE”認証取得の電源ユニットがねらい目になるが、高い電源変換効率による低発熱と省電力性、高負荷での長時間運用などを考慮して、“GOLD”認証の電源ユニットから選ぶことにした。
80PLUS GOLD認証は、最上位となる“PLATINUM”のワンランク下のクラスだが、電源負荷20%と100%時の変換効率は87%で、50%時は90%以上と高変換効率になっている。
Corsair「CMPSU-750AXJP」
実売価格:1万7000円前後
URL:http://www.links.co.jp/item/cmpsu750axjp/
ビデオカードを搭載していない基本構成の場合は、500Wあれば問題なく動作する。実際、GOLD認証でも500Wクラスなら、1万円あればお釣りが出るのだが、品質面には若干不安が残る。というわけで、安定性や信頼性、そしてコストパフォーマンスをみて選んだのが、Corsair製「CMPSU-AXJP」シリーズだ。
製品自体の登場は2010年9月と古いが、それだけ長く、販売されてきた実績はあなどれない。容量はハイエンドビデオカードの搭載やマルチGPUの構築、複数台のHDD搭載など、将来拡張しても買い換え不要で使い続けられる大容量の750Wモデル(CMPSU-750AXJP)をチョイスした。
電源ユニットで重要となる+12v出力は、1系統で最大62Aの出力に対応。電源コネクターも豊富で、4+4ピンCPU電源コネクター×1、6+2ピンPCI Express補助電源コネクター×4、SATA電源コネクター×12などが備わっている。
「GeForce GTX560Ti」などのハイミドルレンジGPUを搭載するビデオカードを使ったマルチGPU構成はもちろん、「Carbide 300R」の限界まで、HDD/SSDやドライブを搭載しても大丈夫なコネクター数と+12v出力を備えている。
搭載ファンは、静音性と耐久性に定評のある山洋電気製の120mmサイズを採用。電源負荷に合わせてファンの回転数を調節するファンコントロール機能搭載なので静音性もバッチリだ。しかも、電源負荷が約20%までの状態だと、ファンが停止してファンレス動作になるのがうれしい。また、保証期間が7年間と非常に長い点も魅力的。
ちなみに、対応モデルは限られるものの、Corsair製の電源ユニットは、オプションで見た目が超クールになるスリーブ電源ケーブルがあるのも、このCMPSU-AXJPシリーズを選んだポイントだったりする。
保守部品として、代理店のリンクスインターナショナルが通販のみで販売しているのだが、スリーブケーブルにすると、PCケース内部が超かっこよくなる。側面パネルがアクリルでないと見えない部分だが、是非試してみてもらいたい。
組み立て、そして基本構成のベンチを実行
ビデオカードは、まだ選んでいないが、OSをインストールすれば動作するIvy Bridgeオススメ構成の基本PCパーツのチョイスは完了だ。ひとまず、この基本構成で組み立て、CPU高負荷時の消費電力やCPU内蔵GPUによる3D性能といった点を見てみることにした。
Corsair「Carbide 300R」は、内部スペースが広いので、組み立ても超楽。サクサクと組み立てていったのだが、水冷クーラーのCWCH100のファンが1基取り付けできないというトラブルが発生! PCケースの仕様的には、CWCH100を取り付け可能なのだが、ラジエータに固定する120mmファンの1基がマザーボードのヒートシンクと干渉するのだ。
ファン1基のみで搭載することも考えたのだが、ここはASCII.jp編集部の意地のみせどころ。発想を転換して、ファンをPCケーストップの外側に付けて、ラジエータを固定することにした。
ファンの電源ケーブルを延長するための電源ケーブルや回転中のファンで怪我をしないように、ファンガードを別途購入する必要はあるが、これで問題なしだ。