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四本淑三の「ミュージック・ギークス!」 第95回

【ナムコ世代必見】iPadに降臨した、FM音源の皇帝「iYM2151」

2012年05月26日 12時00分更新

文● 四本淑三

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ちょっと未来的なコラボレート機能付き

―― データをセーブするときにパスワードの入力を要求されますけど、これは何のためにあるんですか?

佐野 データをやりとりする音楽制作ソフトの中には、そのデータをダウンロードした人が再アップすると、その人の曲になっちゃうものがあります。それは改善したいなと。それでパスワードを付けることで、最初に作った人のスタンプが押される。その曲を誰かが書きなおすと、その人は「コラボレーター」になる。コラボレーターは5人まで入れるようになってます。まだまだ調整しなければならない部分はあるんですが。

ヨナオ 途中で違うコラボレーターに分かれていくのもアリ?

佐野 そういうのも全部分かるようにしたい。将来的には世界地図上に、この曲はここから来てここに来たみたいなことをやりたいなと。

未来に生きている佐野さん。

―― 今はデータの吐き出しはiTunesのファイル共有とメールですけど、普通のやり方でシェアすればいいんですね、Dropboxとかで。

佐野 そうですそうです。それとデータにメモが入れられるんですけど、メッセージのやり取りにも使えます。つまりメーラーです。

―― 3000円もするメーラー!

佐野 ポストペットに比べたらねえ、あれもっと高くなかったですか? しかもFM音源付きですから(編註:2002年に発売されたPostPet V3は3480円)。

―― それでデータが出まわるようになると、メガデモ的に盛り上がったり。

佐野 あとはダンプリストでアニメーションするとかね。女の人がここで踊っているみたいな。

―― できるんですかそんなこと?

ヨナオ できるんじゃないかな。曲になるかどうかはともかくとして。

佐野 曲にはならなくていいんじゃないですか。昔エイフェックス・ツインが曲の中に絵を入れたみたいなやつで。

Aphex Twin「Window Licker」をスペクトラム表示させると人の顔が浮かんでくる。スペクトラム合成の可能なソフトシンセ、MetaSynthで作られたと言われている。

―― じゃあ挫折した僕もついていけるようにがんばりますよ。

佐野 ぜひついてきてください。これから段々デモ曲も増えていきますんで。そのプレイヤーにもなるわけですから。

ヨナオ しかも曲の中身まで見られちゃう。エディットしてコラボレーターとして参加できるし。

佐野 それでお値段3000円! もうYouTubeでデモを聴いたら次はiYM2151を買って、生でFM音源を! とりあえずスゴイので聴いてください。

では最後に、細江さんの「Digital jump out」をお楽しみください。

プロモーションのヘルプとして活躍していたプロキオン・スタジオの大橋さんにDPC-100を持ってもらった。

FMアプリの次はポケコンアプリだ!

 5月16日から18日に渡って東京ビッグサイトで開催された、第三回IT教育ソリューションEXPOに、なぜかDETUNE社も出展。ここで現在開発中の新作iOSアプリ「DPC-100」が公開された。

 見ての通りのポケコンシミュレーターで、BASICインタプリタが動き、なんとiPhoneの加速度センサやタッチセンサのデータをBASICのコマンドで扱えるらしい! おまけに同時発音数3音のPSG音源を内蔵し、音楽の演奏もプログラムできるんだとか。これは楽しみ。

 DPC-100のプログラミングはiYM2151同様、プロキオン・スタジオの鈴木秀典さんが担当しており、ブースに立ち寄った来場者の評判が想像以上に良かったことから、DPC-100の開発もスピードアップするかも知れないとのこと。公開は6月中を予定。大橋さん可愛い。

右画面も初公開、英語発音チェッカーアプリ。発音記号毎にアプリ化予定。株式会社プロンテストと共同開発中とのこと。

かわいいインターフェイスを持つシンセアプリ「I am Synth」も85円で好評発売中。



著者紹介――四本淑三

 1963年生まれ。高校時代にロッキング・オンで音楽ライターとしてデビューするも、音楽業界に疑問を感じてすぐ引退。現在はインターネット時代ならではの音楽シーンのあり方に興味を持ち、ガジェット音楽やボーカロイドシーンをフォローするフリーライター。

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