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日本企業のイノベーションに期待 MSバルマーCEOが講演

2012年05月21日 18時29分更新

文● ASCII.jp編集部

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マイクロソフトCEOのスティーブ・バルマー氏

 日本マイクロソフトは21日、東京都内にてパートナー企業各社を集めた「Windows Partner Executive Summit」を開催。来日中のマイクロソフトCEOのスティーブ・バルマー氏による講演と、Windows 8の最新デモを披露した。

 Partner Executive Summitは、マイクロソフトと関係の深いパソコン、周辺機器、部品メーカー、ソフトウェア開発会社のエグゼクティブが集まり、Windows 8に向けた連携についての懇談を行なうイベントである。報道関係者に公開された第1部では、バルマー氏による講演が行なわれ、日本のパートナー企業からのイノベーション登場に期待を示した。

 バルマー氏は講演の中で、ここ1年のWindows 8は大きなチャンスをもたらすとして、マイクロソフトとパートナー企業が注力するWindows 8とそれ以外の8つの分野を上げた。Windows PhoneやOfficeはもとより、Windows Azureやサーバー分野、Xboxや買収されたSkypeなどもフォーカス分野として挙げられている。日本での事例としては、映画前売り券販売サービス「ムビチケ」が、Windows Azureをバックエンドとして、Windows Phone向けのサービスを開始している例が、先進事例として取り上げられた。

マイクロソフトとパートナー企業が取り組むべき8つの分野

こちらは技術面での5つのフォーカス分野

 また技術面では、5つのフォーカス分野が挙げられている。特に消費者に関わりの深いフォームファクタ―とユーザーインターフェースについては、バルマー氏は音声認識や視覚、ペンやタッチといったいわゆる「ナチュラルインターフェース」を挙げて、物理的なハードウェアでの革新の重要性を述べた。また、Windows 8と密接に連携するクラウドストレージサービス「SkyDrive」については、「Windowsの本質に関わる」として、特に重要視している点を明らかにしている。

 開発中のWindows 8を用いたデモでは目新しい話題は少なかったが、ビジネス分野でのMetroスタイルアプリケーションの事例として、業務用アプリケーション製品群「Microsoft Dynamics」をベースとしたデモが目を引いた。デモを担当した日本マイクロソフトWindows本部 本部長の藤本恭史氏は、「Metroはデータをビジュアルで示すことに長ける」と述べて、Metroのタイルでプロジェクトの状況などを示したり、Metroスタイルのアプリケーションでプロジェクト管理を行なうといったデモを披露。Windowsの強みであるビジネスアプリケーションでも、Metroスタイルは有効に機能することをアピールした。

Metroスタイルのスタート画面上に並ぶビジネスアプリケーションのタイル。業務に関わるさまざまな情報をタイルとして一覧表示できる

こちらはMetroスタイルのプロジェクト管理アプリケーションのデモ

 バルマー氏は講演中でたびたび、日本のパートナー企業からのイノベーションの登場に期待を示した。イノベーションの強みは日本市場で重要であり、さらにはそれを海外に輸出してほしいとして、日本企業の奮起に期待した。それとともにマイクロソフトも、Windows AzureやHyper-Vといった新しいプラットフォームを例として、ITの生産性向上に寄与していくことを表明した。

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